【ソウル=黒田勝弘】先ごろ米ホワイトハウスで行われた韓国の李明博大統領に対する国賓晩餐(ばんさん)会の際、
メニューに日本料理が出されたと韓国で“不満”の声が出ている。とくに韓国のメディアは「ホワイトハウスの深刻なミス」と批判している。
韓国では近年、日本料理に対抗して「韓国料理の世界化」が叫ばれ、官民挙げてキャンペーンが展開されているが、
韓国大統領歓迎の晩餐に日本料理が登場したことに自尊心を傷つけられたようだ。
李大統領を迎えてのオバマ大統領主催の晩餐会は13日夕、ホワイトハウスで開催された。
韓国誌「週刊朝鮮」(朝鮮日報社発行)の最新号がワシントン発でそのメニューを詳しく伝えている。
それによると、スープの次に出された前菜風の料理が、赤い魚卵をのせたすしで「MASAGO(マサゴ)」と名付けられていた。
これに添えられたサラダも「ダイコン」と表記されていた。
メーン料理のステーキも「ワギュウ(和牛)」で、添えられた野菜も「カボチャ」となっていたという。
同誌は、すしは“カリフォルニア巻き”に近く、高級牛肉の「ワギュウ」や「ダイコン」は米国でも日本語そのままに使われていると紹介する一方で、
韓国側はいい気持ちがしなかったはずだという。
そして「これはホワイトハウスの深刻なミスで失礼にあたる。
とくに韓国料理の世界化に努力中の韓国大統領の金潤玉夫人は不満だったはず」と伝えている。
こうした不満や批判は韓国当局者が直接語ったものではないが、同誌は「現実的に米国では日本料理は最高級料理になっている」としながらも、
「韓国人出席者は受け入れがたい気持ちではなかったか」と指摘している。
産経新聞 2011.10.25 01:33
http://sankei.jp.msn.com/world/news/111025/kor11102501340000-n1.htm