【朝鮮日報コラム】朴セリの時代 夢をはぐくむ女子ゴルフの韓流(イラスト)[10/18]

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1なつあかねφ ★
アニカ・ソレンスタムは2008年、米フロリダ州のトランプ・インターナショナル・ゴルフクラブ
での引退試合を前に、不動産王ドナルド・トランプ氏とプロアマ試合を行った。二人はコンパ
クトなスイング方法やカネになるビジネスなどについて話をしていたが、トランプ氏が突然、
「アニカ、あの韓国人選手たちのすごさ、ちょっと見て。どうやったらあんなに見事に打てる
のかね」と尋ねた。すると、ソレンスタムは「あの選手たちは朝5時に起きて夜7時までチッピ
ングやパッティングの練習をしています。夜7時に見ても練習をしていますね」と答えた。

ソレンスタムが米女子プロゴルフ協会(LPGA)でプロデビューした1993年から引退した2008年
までの15年間は「アニカの時代」と呼ばれた。本人が引退という言葉を拒んでいるため「暫定
集計」ではあるが、LPGAツアーで優勝72回、プロ大会通算優勝93回という大記録を打ち立てた。
全盛期の01‐05年には離婚を経験しながらも、104大会で優勝43回を果たし、優勝する確率は
41.3%をマークした。

先週末にマレーシアで行われたLPGAツアーのサイム・ダービー大会で、崔羅蓮(チェ・ナヨン)
が世界ランキング1位の台湾人選手ヤニ・ツェンを抑え優勝した。88年に具玉姫(ク・オクヒ)
が初めて快挙を成し遂げたとのニュースが流れて以来、23年目にして韓国系女子選手による
「米国を舞台にした100勝ドラマ」が完成した。98年に朴セリ(パク・セリ)が「はだしの闘魂」で
US女子オープンを制覇した当時、小学生だった崔羅蓮はそのプレーをテレビで見ていた。

ソレンスタムが引退する前の年から3年間はメキシコ人選手、ロレーナ・オチョアの時代だった。
「世界で一番幸せな女性になり、家庭に入る」と宣言し、昨年春に引退するまでLPGAツアーで
27回優勝しており、3年連続ランキング1位の座を守った。07年の1シーズンだけで賞金400万
ドル(現在のレートで約3億円)を手にし、ソレンスタムの286万ドル(約2億2000万円)という
記録を塗り替えた。しかし、ソレンスタムにもオチョアにも、彼女たちを見て将来の夢をはぐ
くんだという「チルドレン」はいない。

朴セリを見て初めてゴルフクラブを握った「朴セリ・チルドレン」は、いつの間にかソレンスタム
やオチョアを脅かす存在になった。08年のソレンスタムの引退試合で優勝トロフィーを手に
したのは「朴セリ・チルドレン」の申智愛(シン・ジエ)だった。韓国の「100勝ドラマ」のうち、朴
セリは一人で25勝を記録している現役選手だ。朴セリとそれに続くチルドレンたちが作る「朴
セリの時代」は、もう一世代さらに続きそうな勢いだ。

キム・グァンイル論説委員


朝鮮日報 2011/10/18
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2011/10/18/2011101800940.html

イラスト
http://www.chosunonline.com/site/data/img_dir/2011/10/18/2011101800791_0.jpg