韓国では年初来6月末までに、金融機関の延滞顧客数が18万人近く増えたことが、ナイス信用評価情報の調べで
18日までに分かった。世界的な金融危機の再発で景気が悪化し、金融当局が家計向け融資規制をさらに引き締めた
場合、延滞債務問題が深刻化する懸念が浮上している。
金融機関の延滞顧客数は、2010年末時点の91万9570人から今年6月末には109万8878人へと半年で17万9308人
増えた。08年末の121万4731人に比べると10万人以上少ないが、急激な増加ぶりを示している。
ウリ銀行の家計向け融資延滞率は、09年3月末の0.6%をピークに、昨年末には0.47%まで低下した。しかし、今年に
入り急激に上昇し始め、7月末には0.77%に達した。
ハナ銀行も無担保融資の延滞率が、今年7月末現在で0.88%となり、08年の世界的な金融危機後の09年6月末に
記録した0.97%に迫った。08年以来、家計向け融資の延滞率が1%を超えたことがなかった国民銀行は、6月末の延滞率が
0.96%となった。
延滞率の増加は、中小企業でも表面化している。信用保証基金が債務の返済困難に陥った企業に代わり、債務を
返済した割合を示す「代位弁済率」は8月末現在で保証金全体の3.6%まで上昇した。6月末には一時4.0%を記録した。
これも09年6月末のピーク時の4.2%に迫る勢いだ。
ウリ銀行のキム・ビョンホ常務は「個人顧客の所得は横ばいにもかかわらず、貸出金利の上昇、住宅賃貸時の保証金
急騰、教育費など支出要因が増えた。そうした支出を賄うために借り入れを増やせば、信用評価が低下し、貸出金利が
さらに上昇する悪循環に陥りかねない」と指摘した。
キム・テグン記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版: 2011/09/19 08:25:58
http://www.chosunonline.com/news/20110919000006