現代建設の買収問題で対立が表面化した現代自動車グループと現代グループですが、最近に
なって関係改善の動きが出始めています。
現代グループは30日「現代建設買収問題をきっかけとする、現代自動車グループへの名誉棄損
の訴えを取り下げる」と発表しました。
現代グループは昨年、現代建設の売却先として優先交渉対象者に選ばれましたが、資金の出所
や性格についての疑惑が表面化したことから、売却先が現代自動車グループに変わりました。
これを受け、現代グループは「現代自動車は悪意を持って虚偽の事実をメディアに流した」と
して訴えを起こしました。
現代グループがこの日訴訟を取り下げたのは、同グループの玄貞恩(ヒョン・ジョンウン)会長の
長女で現代UNIの専務を務める鄭志伊(チョン・ジイ)さんが、来月3日に結婚することが影響した
と言われています。玄会長は娘の結婚式に現代自動車グループの鄭夢九(チョン・モング)会長
を含む親戚を招待していますが、名誉棄損の訴えを起こしたままでは雰囲気が悪くなると考えた
ようです。訴訟の取り下げについて、現代グループは「家族の和解と相互の発展に向けた努力と
して理解すればよい」と説明しています。
現代ファミリーの内外では、志伊さんの結婚式に鄭夢九会長を含む親戚らが久しぶりに一堂に
会することを期待しているようです。また、誰が志伊さんの手を取って結婚式場に入場するか
にも関心が集まっています。
しかし、両グループの完全な和解にはまだ時間がかかりそうです。現代グループは現代自動車
グループに対する名誉棄損の訴えは取り下げましたが、それ以外にも韓国外換銀行など、現代
建設の債権団と取り交わした覚書が不当な形で無効にされたとして、この問題での民事訴訟は
引き続き行う構えです。
また現代自動車グループの傘下に入った現代建設は、現代商船の発行済み株式の7.71%を所有
していますが、現代グループはこれを自分たちに譲渡するよう、さまざまな方面を通じて働き
かけを続けています。ビジネスでの利害関係は、家族の情によっても簡単には解決できない厳
しいもののようです。
朝鮮日報 2011/08/31
http://www.chosunonline.com/news/20110831000005 イラスト
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