【北京=幸内康】中国の原子力業界の団体「中国原子力エネルギー業協会」の
張華祝理事長は28日、読売新聞などのインタビューに答え、東京電力福島第一
原発事故の影響について、「一定期間、余波を受けるプロジェクトはあるが、中国の
原子力政策と中長期目標は変わらない」と述べ、中国が原発推進の姿勢を堅持する
との見解を示した。
中国で稼働している原子炉は13基で、全発電量に占める原子力の割合は2010年
は1・8%だった。中国政府は、20年までに4%程度まで高める計画で、約30基の
建設を進めている。
張理事長は「原子力発電の発展は、エネルギー構造の改善と環境問題の解決に
有効な手段だ」と強調した。
福島第一原発の事故を受け、中国政府は安全計画の策定が終わるまで、新たな原発
建設計画の審査を停止している。同席した趙成昆副理事長は「安全計画の策定は今年
中に終わるだろうが、すぐに認可されるものではない」と凍結が長期化する可能性を示した。
ソース 読売新聞 2011.6.29
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110629-OYT1T00191.htm