北京市の地表水と大気が可塑剤で汚染
国家環境保護部の李乾傑・副部長は、3日午前に開かれた国務院報道弁公室記者会見で、
国内の環境最新状況について報告を行い、全国の地表水汚染は今年も引き続きかなり深刻な状態にあると語った。
しかし、長江、黄河、珠江、松花江、淮河、海河、遼河の七大水系の汚染度はそれほど深刻ではないという。
また、北京では早くから、可塑剤が地表水と大気中に浸み込んでおり、一部水体は汚染が深刻という。重慶晨報などが伝えた。
環境保護部公報の統計データによると、全国の地表水汚染は依然、かなり深刻な状態にある。
七大水系のうち、長江と珠江の水質は全体的に良好、松花江と淮河は軽度汚染、
黄河と遼河は通常度汚染、海河は重度汚染だった。湖沼の富栄養化問題は依然際立っており、
栄養状態監視測定対象となっている26カ所のうち、42.3%が「富栄養化」と判定された。
全国都市の大気は軒並みほぼ良好だが、一部都市の汚染程度はかなり深刻。
酸性雨の監視測定が行われている全国494都市(県)のうち、酸性雨が観測された都市は、
50.4%にあたる249都市で、程度を示すpH値は、「かなり重度」および「重度」だった。
全国の放射線環境品質はほぼ良好だ。電離放射線レベルは安定状態を保ち、原子力施設、
原子力技術利用プロジェクトの周囲の電離放射線レベルにも、特に際立った変化は見られない。
また、一部の生態系機能はやや改善されたものの、主要な生態環境問題は未解決のままだ。
生物多様性の損失も有効な抑制が得られておらず、遺伝資源の損失は食い止められない。
農村の環境問題も日を追うごとに深刻化している。農業に由来する汚染物資の総量はかなり多く、
すでに全国汚染物質総量の半分を占めている。都市汚染の農村へのシフトが加速化しており、
農村における工鉱業汚染が目立っている。
中国国内の重金属汚染もかなり厳しい情勢にある。昨年、重金属汚染関連事件が14件発生し、
うち9件は血中鉛濃度の基準値が超過するケース。今年1月から5月にも7件発生、全て血中鉛濃度基準値オーバだった。
関連部門は各事件につき厳格な調査処分を実施した。環境保護部は、重大汚染事件に対する責任の所在を明確にし、
厳しく責任を追及すべきとの方針を打ち出している。
また、重金属汚染予防対策関連法案の制定作業も進められている。(編集担当:松本夏穂)
ソース:2011/06/07(火) 12:43:15 [サーチナ]
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2011&d=0607&f=national_0607_132.shtml