http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110511/360229/ph01.jpg 中華電信 董事長 呂學錦氏
■中華電信は固定電話、携帯電話、インターネット接続サービスを総合的に手掛ける。現在、最も
注力しているサービスは何か?
携帯電話やスマートフォン向けのサービス拡充だ。通信サービスではGSM、3G、3.5Gに加えて、
LTE(ロングタームエボリューション)サービスを開始する認可が台湾政府から下りるのを待
っている段階にある。
スマートフォン向けでは、コンテンツ配信サービスやアプリケーション提供に力を入れる。電子
書籍は台湾の出版社と共同で、2009年末に開始した。現在の書籍ラインナップは約9000冊、登
録者は34万人だ。
日本の角川グループとも提携した。角川グループの台湾法人など5社と共同で、日本の作品を
台湾のスマートフォンで読めるようにした。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110511/360229/ph02.jpg 写真●中華電信のiPhone向けアプリケーション群「Hami」
独自のサービスとしては、iPhone向けのアプリケーション群「Hami」を提供している。iPhone
のアプリケーションの一つだが、HamiのアイコンをタップするとiPhone標準画面とは別の当社
独自のアプリケーションメニューが出てくる(写真)。その中で、台湾のローカルコンテンツ
やサービスを提供する。
Hamiにはメロンのアイコンを使っている。リンゴ(アップル)よりもメロンの方が甘くておい
しいからだ。
最も特徴的なHamiのアプリケーションは、iPhoneで台湾ローカルのテレビを視聴できるという
ものだ。台湾のケーブルテレビ局14社と提携して、一般のケーブルテレビ番組をiPhoneで見る
ことができる。
単なる動画配信サービスや録画した動画を視聴するのではなく、現在放映しているテレビ番組
を、iPhoneでそのまま見ることができるサービスは珍しいだろう。このような独自サービスが、
顧客への付加価値になる。
■企業向けの通信サービス強化の内容は?
クラウドサービスに力を入れる。昨年4月から、IaaS(インフラストラクチャー・アズ・ア・
サービス)や、SaaS(ソフトウエア・アズ・ア・サービス)形式のCRMアプリケーションの提供
を始めた。
サービス提供に併せて、インフラとなるデータセンターも増強している。クラウド向けのデータ
センターは台湾全土に分散させており、随時増強する。現在は5万平方メートル規模のセンター
を、新たに建設している最中だ。
■他のアジア地域への進出や、通信事業者との協業は?
ベトナムの通信会社であるViettel Telecomと、現地での合弁事業を進めている。ベトナムで
の企業向けデータセンターサービスを提供するため、当社が合弁会社の経営と技術提供を担当し、
Viettelがデータセンター設備を提供する。
日経BP ITPro 2011/05/25
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