5月16日(ブルームバーグ):米ヤフーの中国への足掛かりが脅かされている。出資先の電子
商取引運営会社アリババ・グループ・ホールディングとの亀裂が広がっているためだ。アナリ
ストらによると、ヤフーの時価総額の4分の3は、保有するアリババ株の価値によって成り立
っている可能性がある。
ヤフーの株価は先週11%安と、週間ベースでほぼ2年ぶりの大幅な下げとなった。アリババが
昨年8月に株主に報告せずにオンライン決済部門アリペイをスピンオフ(分離・独立)したと、
ヤフーが明らかにしたのを受け、保有するアリババ株の価値が減少するとの懸念が強まった。
アリババが同社にとって最も価値の高い事業の一つを手放した際にその代価を得たかどうかを
めぐって、両社が対立する中、ヤフー株は下げ幅を拡大した。
両社は、中国の検閲ルールやヤフーがアリババ株売却を渋っていることをめぐり衝突してきた
が、今回の対立はさらなる関係悪化を浮き彫りにした。ヤフーが今後アリババへの出資で恩恵
を得られるかどうかにも疑問を投げ掛けている。
ジェイコブ・インターネット・ファンド(ロサンゼルス)のポートフォリオマネジャー、ライ
アン・ジェイコブ氏は、「われわれのファンドがヤフー株を大量に保有している主な理由は、
同社のアジア資産にある」と語り、今回の問題で再考が必要になったとした。
デービッド・アインホーン氏率いるヘッジファンド、グリーンライト・キャピタルなども、
ヤフーがアリババに出資していることを理由にヤフー株を購入した。アリババへの出資は、
ユーザー数が4億5700万人に上る世界最大のインターネット市場、中国の需要から恩恵を受け
るのに役立つ。
ヤフーは米国のオンライン広告市場でグーグルからのシェア奪取に苦戦しており、アリババの
持ち株は数少ない魅力ある資産の一つだった。Eマーケターによると、同市場の規模は今年
285億ドル(約2兆3100億円)に拡大する見込み。ヤフーはまた、米フェースブックなど新興
のソーシャル・メディア会社ともネットユーザーや広告主を奪い合っている。
ヤフー株の13日終値は前日比62セント(3.6%)安の16.55ドル。アリババが同社の馬雲(ジャ
ック・マ)最高経営責任者(CEO)が大半を所有する企業にアリペイをスピンオフしたと
ヤフーが明らかにした10日以来、11%下げている。
ヤフーが先週、所有権の移転について相談を受けなかったと表明したのに対し、馬CEOは14日、
スピンオフは「合法的」で「透明性がある」ものだとの見解を示した。
Bloomberg 2011/05/16
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=a_q4wCVYS7d8 >>6 中国内では有る意味当たり前みたいな現象ですね。
一般の会社や小売店では、経理や現金出納はその会社の地元の人間が行うことになっている。
実業部門は能力さえあれば外地の人間でも出来るが、金を取り扱う部門は絶対的に地元の人間。
飲食店なんかの求人にも「要件=本市籍」と記載されてる。
地元の人間でも手癖の悪い奴はいっぱい居るから、外国人からしたら不思議なんだけど、当地では誰も疑問に思わない。
そんな感じで、決済部門に外資を入れたくないんでしょ。