現職の教員が試験問題を外部に流出させる事件が相次いで発生している。
ソウル北部地検刑事5部は14日、自分の息子を教員採用試験に合格させるため、事前に筆記試験の問題を
流出させた疑いがあるとして、ソウル市内の特殊学校(日本の特別支援学校に相当)の教頭A氏らに対する
捜査を進めている、と発表した。
検察によると、公立の特殊学校の教頭A氏は、同僚のB氏が今年1月、ソウル市内の私立の特殊学校から、
教員採用試験の問題作成を依頼されたことを知り、B氏に依頼して問題や解答用紙を受け取った疑いが
持たれている。当時、A氏の息子は私立の特殊学校の教員採用試験に応募しており、筆記試験を目前に
控えていた。その後、A氏の息子は採用試験に合格した。
A氏とB氏は同じ学校で教頭を務めていた。検察によると、A氏は息子が教員採用試験で毎年不合格となり
悩んでいたため、問題用紙を流出するよう依頼したところ、B氏がこれに応じたという。
検察はソウル市教育庁の告発を受け、A氏に対する捜査に着手した。同市教育庁は先月、A氏と息子に
よる不正行為に関する情報提供を受け、監査を行った後、A氏とB氏、A氏の息子の3人を告発した。A氏の
息子は、同市教育庁が監査に乗り出したため、勤務先に辞表を提出した。
一方、今年2月には、ソウル市のある高校の英語教師が試験問題を流出させたという疑惑が浮上し、
警察が捜査に乗り出した。
今年初めには、ソウル市内の自律型私立高校の校長が、学校で運営委員長を務める息子のため、
期末テストの問題を事前に流出させたという疑惑が浮上し、検察が捜査に着手した。当時1年生だった
運営委員長の息子は、全校50位程度の成績だったが、期末テストでは全科目で満点を取ったため、学校
内外で問題用紙の流出が疑われた。韓国教員団体総連合会(教総)のキム・ドンソク・スポークスマンは
「一部とはいえ、生徒の評価や教員の採用がどれだけ重要かを十分に認識していない教師がいる。
客観的に透明な手続きを確立する必要がある」と話した。
卓相勲(タク・サンフン)記者
李恵云(イ・ヘウン)記者
ソース 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 2011/04/15
http://www.chosunonline.com/news/20110415000045 画像 最近発覚した試験問題の流出事件
http://file.chosunonline.com//article/2011/04/15/782063788917005431.jpg