★米SNS「リンクトイン」、中国で利用不能に 当局が妨害か
【シリコンバレー=奥平和行】インターネット上の情報への監視が強まっている中国で、
米有力交流サイト(SNS)「リンクトイン」のサービスが利用できなくなっていることが24日、明らかになった。
米メディアが報じた。ビジネス向けのリンクトインは中国で利用できる数少ない米系のSNSだったが、
監視強化の一環として当局がアクセスを妨害しているとの見方が浮上している。
北京などでリンクトインのサービスが使えない状態になっており、同社の広報担当者は米メディアの取材に対し、
「中国の一部でサービスが利用できなくなっているのは事実で、状況を調べている」と話した。
当局による妨害については言及していない。
リンクトインは全世界で9000万人超が利用するサービスで、細かい職歴などを記入して共有するため
米国ではビジネス上の人脈構築や転職などに使われている。
SNS最大手のフェイスブックなど米系のサービスはこれまでも原則として中国で使えなかったが、
リンクトインは制限の対象になっていなかったという。
ただ、ここへきて民主活動家とみられる人物が運動への参加などを呼びかける手段として
利用を始めていたもようだ。同社のサービスはツイッターと連動させて使うことができ、
ツイッター経由で書き込んだりツイッターに書き込まれた情報を閲覧したりすることが可能。
このため、ツイッター利用の“抜け道”になっており、当局が警戒しているとの見方もある。
中国のネット規制を巡っては、2010年初めにインターネット検索最大手の米グーグルが
自主検閲の撤廃を求めたことに端を発し、米中両政府を巻き込む国際問題に発展した経緯がある。
中東の政変を契機に中国はネット監視を強める方針を打ち出しており、
両国間の新たな火種となる可能性もありそうだ。
ソース 日本経済新聞 電子版 2011/2/25 15:01
http://www.nikkei.com/news/headline/article/g=96958A9C9381959FE0E7E2E08B8DE0E7E2E0E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2