福岡銀行(福岡市)は27日、中国の五大銀行の一つである交通銀行(上海市)と業務提携を
結んだことを明らかにした。融資や外国為替などの金融サービスのほか、現地の市場や企業の
情報提供を受け、取引先の中国展開の支援を強化する。国内市場が縮小する中、成長を続ける
アジアを目指す企業は増えており、九州最大手の地銀と中国大手行の提携は、地場企業の中
国進出や輸出入の活発化につながりそうだ。
業務提携は25日付で締結。主な内容は(1)現地での預金・融資・外国為替など金融サービス
の提供(2)各種市場や投資に関する情報提供(3)現地企業や会計士、弁護士の紹介−などを
相互に行う。
提携で、中国への進出や貿易を目指す地場企業が、中国での口座開設や融資などの金融
サービスを交通銀から受けられるようになる。販路や仕入れ先の紹介、物件購入や雇用などに
関する法的なアドバイスも受け、取引先がスムーズに中国展開できるように支援する。
交通銀は中国の五大銀行で最も古い1908年に設立し、中国国内に約2700店舗を展開
している。総資産は約3兆7千億人民元(約45兆6千億円)で、従業員は約8万人。中国全土
に支店ネットワークがあり、福銀は顧客の幅広いニーズに対応できると判断した。
福銀が海外の銀行と業務提携するのは、2002年に締結した韓国外換銀行(ソウル)に続いて
2行目。上海、香港、大連の3カ所には駐在員事務所があり、交通銀と相互に補完しながら国際
業務を質、量ともに向上させる狙いだ。
九州の地銀と中国大手行との業務提携では、西日本シティ銀行(福岡市)が中国銀行(北京市)
と結んでいる。
ソース 西日本新聞朝刊 2011/01/28
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/item/223549