★中国人民銀:預金準備率を50bp引き上げ−20日から (Update2)
中国人民銀行(中央銀行)は14日、市中銀行の預金準備率を引き上げると発表した。
外貨準備高が急増したことや新規融資が目標を超えたことを受け、準備率引き上げを決めた。
人民銀がウェブサイトに掲載した声明によると、預金準備率は20日から50ベーシスポイント
(bp、1bp=0.01%)引き上げられる。預金準備率の引き上げは約2カ月間で4回目。
人民銀は昨年12月25日に利上げを発表。翌日実施した。利上げに続く今回の準備率引き上げは
インフレ抑制への当局の強い決意を示した。中国は昨年、穏健(慎重)な金融政策に転じることを決定。
今年1−6月(上期)に引き締め措置を集中させる可能性があると
JPモルガン・チェースやモルガン・スタンレーは指摘していた。
みずほ証券アジアのエコノミスト、沈建光氏は、「過熱リスクは本物だ」として、
「当局が引き締めればその分、7−12月(下期)にインフレを制御できる公算が高まる」と指摘した。
その上で、「利上げはより重要で強力だ。従って1月に0.25ポイントの利上げで補完するべきだと考える」
と述べた。
バークレイズ・キャピタルのエコノミストらは、この日の準備率引き上げで3600億元(約4兆5000億円)
前後がシステムから引き揚げられると試算する。みずほの見積もりは約3500億元。
今年200bpの準備率引き上げ予想
大手銀の預金準備率は、公表された以外の個別銀向け引き上げを除き、19%となる。
HSBCホールディングスの香港在勤エコノミスト、屈宏斌氏は
今年200bpの準備率引き上げの可能性があるとの見方を示していた。
興業銀行の上海在勤エコノミスト、魯政委氏は準備率が23%に達する公算があるとみている。
昨年11月の中国インフレ率は5.1%と2年4カ月ぶり高水準だった。
2010年末時点の外貨準備は世界最高の2兆8500億ドル(約236兆円)に増加。
10−12月(第4四半期)の増加幅はブルームバーグが集計を開始した1996年以来で最大だった。
昨年の中国の銀行の新規融資は7兆9500億元と、当局の目標の7兆5000億元を上回った。
当局は今年の目標を発表していないが、1月の新規融資を8000億元未満に抑えることを目指していると、
中国紙、経済観察報が報じていた。1−7日だけで5000億元を超える銀行融資が実行されたという。
ソース ブルームバーグ 2011/01/14 23:51
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=jp09_newsarchive&sid=at8bxt8bDWhA