【北京=吉岡桂子】中国から外国への直接投資が2010年、前年より36.3%伸びて590億ドル
(約4兆9千億円)となり、過去最高となった。中国に対する外国からの直接投資も過去最高の1057億ドル
に達した。金融危機の影響で前年より2.6%減った09年より17.4%増えた。中国商務省が18日、
発表した。
中国の対外投資先は、香港や租税回避地などを除くと、資源を中心としたオーストラリア(29.3億ドル)、
中国企業が多く進出する東南アジア諸国連合(ASEAN、25.7億ドル)、ボルボの買収などで欧州連合
(EU、21.3億ドル)が多かった。伸び率でみると、米国は81.4%増(13.9億ドル)、日本は2.2倍
(2億ドル)と、欧州と並んで先進国向けの増加が目立った。
一方、外国からの対中投資は、サービス業向けが前年より28.6%増え、全体の46%を占めた。世界の
「工場」から「市場」を狙った進出が加速している。また、賃金や土地使用代などコストが上昇する沿岸部を
避けて内陸への投資が急増している。四川省や湖南省などを含む中・西部向けの投資は3割近く増えた。
日本からの投資は42.4億ドルと微増、香港を除くと、台湾、シンガポールに次いで、多かった。
asahi.com
2011年1月18日19時10分
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