【国内】西武有楽町店閉店:銀座に中国人旋風 有楽町・銀座は今や、中国を中心としたアジア観光客が消費を支える(毎日新聞)[12/25]

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西武有楽町店閉店:銀座に中国人旋風 地価下落で格安店

有楽町・銀座周辺の中国人人気スポット
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中国人観光客でにぎわうファンケル銀座スクエア=東京都中央区銀座で、谷多由撮影
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訪日中国人旅行者の推移
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 東京・有楽町の百貨店、西武有楽町店が25日、閉店した。日本を代表する商業地の主役の一角だった
百貨店の撤退は、国内の個人消費の低迷ぶりを象徴しており、有楽町・銀座地区では今や、
中国を中心としたアジアからの観光客が消費を支える。また百貨店や高級ブランドに代わって、
流行の衣料品を低価格で販売するファストファッションをはじめとする格安衣料品店の存在感が増す
一方となるなど、街の姿は大きく移り変わっている。【井出晋平、太田圭介、谷多由】

 ◇来客の3〜4割

 「銀座は現代感あふれ、買い物に便利な街」。化粧品メーカー、ファンケルの旗艦店「ファンケル銀座スクエア」
を訪れた中国人観光客の女性(28)はそう話した。中国で110店を展開する同社は、中国では珍しい
無添加製品などが受け、日本より高級イメージで売る。中国での知名度が上がるにつれて銀座の店でも
中国人観光客が急増。現在、来店客のうち約3〜4割が中国人で、売り上げの約6割を占める。
客単価も日本人客の約3倍の1万円前後という。

 同店は5人の中国人スタッフを採用し、大量買いに対応すべく買い物かごも通常の2.5倍の大きさにした。
「棚ごと買う客もいる」(同店)ため、商品を補充する陳列専門のスタッフも3人配置。
「銀座の旗艦店で買う、というステータス」(同店)が中国人観光客の買い物意欲をくすぐるという。

 9月の沖縄・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件後、勢いは鈍ったものの、
周辺では「多い日は街行く3人に1人は中国人」(地元商店主)というほど中国人の姿が目立つ。

 9月に増床した三越銀座店では、免税カウンターを訪れる外国人の約6割が中国人で
「自家用ジェットで来日した富裕層もいる」(同店)という。

 訪日中国人旅行者は今年、1〜11月の累計で前年同期比43.4%増の135万2700人と大幅に増えた。

 ◇各地で「起爆剤」に

 低迷する地域経済の下支え役として中国人観光客に期待する動きは、全国の他の繁華街でも同様に起きている。

 中国と地理的に近い福岡市。来年3月の九州新幹線全線開業に合わせ、JR博多駅にオープンする博多阪急では、
中国人ら外国人観光客向けに専用カウンターを設ける計画だ。名古屋市の繁華街・大須では「大須商店街連盟」の
440店のうち約200店が、中国人が買い物に利用する銀聯カードに対応。同商店街連盟の近藤文博事務局長は、
「外国人観光客はにぎわい創出に不可欠」と話す。

 大阪では、高島屋大阪店(大阪市中央区)は、9月から電話通訳サービスを開始した。
店内15カ所に携帯電話を設置して、買い物客と店員の会話を電話通訳でサポートする。
北海道では、札幌市内の歓楽街・ススキノで、飲食店や貸しビル業者が案内所を開設した。
>>2以降に続く)

毎日新聞 2010年12月25日 21時21分(最終更新 12月25日 22時53分)
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