【書籍】 北方謙三『楊令伝』全15巻完結〜革命集団の国造りに自らの全共闘体験、重ね合わせる[12/13]

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1蚯蚓φ ★

◇自らの全共闘体験、重ね合わせ

作家の北方謙三さんが中国・宋朝末期を舞台に梁山泊(りょうざんぱく)軍の再起を描いた『楊令伝』
全15巻(集英社)が完結した。北方版『水滸伝(すいこでん)』全19巻の続編。梁山泊軍が宋軍に
敗れた3年後から始まる物語だ。英雄、豪傑の血湧き肉躍る戦いを活写した『水滸伝』に対し、『楊
令伝』のテーマは国造り。国の体制や経済基盤から人間の業まで、さまざまな要素を凝縮し、濃密
な世界を作り出した。【内藤麻里子】

北方さんは全共闘世代。当時の闘いは何だったのかという問いが、『水滸伝』と『楊令伝』を貫く背
骨の一つだった。「俺たちの運動は失敗したが、一つの運動体が旧制度を倒しても、それ自体が
制度になる。そして硬直化すると、抵抗する運動体が新しく登場する。歴史はその繰り返し。全共
闘は、運動体がやがては腐敗していく“制度”そのものを壊そうとした。『水滸伝』で書いたのは、全
共闘のように“制度”に立ち向かう運動体だった」

『楊令伝』については、こう語る。「再び立ち上がった運動体が戦いの後、自ら制度になることを拒
絶したらどうなるか。国家がずっと運動体であり続けるためにはどうしたらいいかを書こうとしたんで
す。俺たち全共闘は破壊のあと、廃墟(はいきょ)から何が立ち上がるのか見ようともしなかった。梁
山泊という革命集団を描いた以上、彼らの志の行きつくところも書きたかった」

 主人公の楊令は、『水滸伝』で英雄として活躍した楊志の遺児である。彼には、かなり新しい国造
りの思想を持たせた。そのうえで、西域や日本との交易、自由市場での物流などを丹念に描いてい
る。ヒントはシルクロードの出入り口に位置する西遼(りょう)という国にあった。「交易の要衝を押さえ
て通行税を取り、それで国が成り立っていた。経済を活性化できれば、官僚がはびこる旧制度とは
異なるあり方が成立するのではないか、と考えた」
(中略)
『水滸伝』に登場した人物の子供たちの活躍を描きながら、親世代との格差にも筆は及ぶ。宗教団
体の反乱や北の金朝の台頭など、複雑な時代相のなかで交錯する物語を、端的な文章でぐいぐ
いと引っ張っていく。そんな文章を書くための秘訣は何か。「俺は時々、短編集を出すんだよね。
文体のため、言葉を凝縮するため、視点を整えるため。この三つを必要と感じた時に短編を書く」

 『水滸伝』『楊令伝』ともに、巻を追うごとに初版部数が増えていったという。『楊令伝』が完結して
も、まだ天下は収まっていないが……。北方さんは「第3部として『岳飛伝』を書きます」と明かした。
岳飛は『楊令伝』に登場する宋の武将だ。また大胆に想像の翼を広げる時がやってくる。

ソース:毎日新聞<北方謙三さん:『楊令伝』全15巻完結 革命集団の国造り描く>
http://mainichi.jp/enta/art/news/20101213dde018040012000c.html

関連スレ:
【文芸】「梁山泊という革命集団を描いた以上、彼らの志の行きつくところも書きたかった」 北方謙三『楊令伝』全15巻完結
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/mnewsplus/1292235428/
2<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 21:24:52 ID:qcyYRvmD
岳飛ってどうよ↓
3<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 21:33:07 ID:FCe49KA0
水滸伝→楊家将→血涙→楊令伝10巻辺りのマンネリで力尽きたよ
まだ続くのか…岳飛は微妙なキャラだったけどどうなんだろ?
4<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 21:40:34 ID:wY+/W9hv
>北方さんは全共闘世代。当時の闘いは何だったのかという問いが、

んなもん中韓に煽られて暴れてたアホだっただけだろ。
管や戦国見りゃ分るべ。
5蚯蚓 ◆MIMIZU/ZLU :2010/12/13(月) 21:50:10 ID:fUXiSldH
>>2
岳飛は最後まで微妙なキャラだった。
ネタばれになるけど、最後に楊令に右腕を切り落とされるんだよね。
それなのに楊令が死ぬと「楊令殿を、見送らなければならん」と言って礼をする。
敵将が死んだら総攻撃すべきだろう。

楊令伝は後味の悪い終わり方だった。
6<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 21:53:43 ID:K5smjt9i
全共闘の活動を肯定論と
日本が朝鮮を近代化させた、WW2でアジアを開放した論
同じだと思うんだが、 北方とかはそれでいいいのか?

手段は間違っていたがいい結果を期せずして生んだ。ってことだろ。
当然それは見方が違う人間ではそうは思うわけが無い。
すくなくとも、大っぴらに言えることじゃないと思うんだがね。
全共闘の世代はなぜか肯定するんだよね。自己否定につながるからなんだろうけど。
7蚯蚓 ◆MIMIZU/ZLU :2010/12/13(月) 22:29:21 ID:fUXiSldH
北方の岳飛は軍閥として孤立していた時、税金を取りすぎて民衆の恨みをかい、
金と戦っている最中に背後から民衆に襲われる経験をする。
岳飛は今は税金を取り立てているが、外国と戦っている最中だから民衆は
分かってくれると思っていたという。

これなんかは全共闘のことを言っているのかもしれん。
全共闘世代は民衆という視点が全く無く、革命を起こせば後から付いてくると
本気で思っていたからな。民衆を巻き込まない革命など成功するはずがないのに。

全共闘は「廃墟から何が立ち上がるのか見ようともしなかった」って?
おまえらは廃墟も作れなかったんだよ。大学という箱庭の中でものを壊して
革命ごっこしていたガキにすぎない。渦中にいれば分からなくてもしかたないが、
いいかげんいい年して小説に書いて、新聞にネタばらしするなよ。
8<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 22:48:56 ID:BmBfu5ET
水滸伝でさえ、志、志って煩かったので10巻もいかずに飽きた。
さっさと頃されっちまえ、このテロリストどもとか思いながら読んでたな
9<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 23:20:19 ID:OTmBjCN/
ぶっちゃけ水滸伝の途中で飽きた

楊家将みたいにそれなりに短く纏まっていれば面白いのに、長くなるとグタグタだよな
10<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 23:23:49 ID:OTmBjCN/
>>5
年代的には岳飛ってまだ生まれてないよね?

楊令伝→血涙→水滸伝→岳飛伝だし
11<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 23:25:00 ID:OTmBjCN/
って、まちがえた
オッサンは楊業だった
12蚯蚓 ◆MIMIZU/ZLU :2010/12/13(月) 23:40:24 ID:00/SW28j
楊令がリーダーになる理由。幻王として悪逆の限りを尽くす過程。

スタートも後味が悪い。

楊令伝はいらなかった。

水滸後伝の様に李俊あたりが頭領になるか、玉麒麟の様にどこかから
頭領を連れてくるべきだった。
13<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/13(月) 23:59:12 ID:0XKx1iZs
北方三国志の赤壁の章がすごい迫力だった。
あれは過去に読んだ小説の中でも一番の体験だった。
14<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/14(火) 00:04:07 ID:4ud8gFZG
赤いコウロギ同士が共食いしますた。
15<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/14(火) 00:04:08 ID:DoMOGrRd
この小説って、解説のレス見る限りは全く面白くなさそうなんだけど。

>>1について思ったのは、全共闘世代の精神構造ってどうなってるんだろうということだけだった。
16<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/14(火) 00:47:16 ID:H1O9soSs
まあこの人は相変わらずのワンパターンだよな
今まで出てこなかった奴が出てくると、死亡フラグ来たなとか思ってしまうw
17<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/14(火) 07:05:10 ID:hVE4O2ue
>>10
楊家将→血涙→水滸伝→楊令伝→岳飛伝

水滸伝までは楽しめたけど楊令伝は後半ダラダラ続けていくだけでネタに
苦しんでるのかなとは思った。終わりは後味悪いというより打ち切られた
ようなすっきりしない終わり方だったしね。
18<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/14(火) 07:05:37 ID:qRXHgUfb
>>5
スレ立ててネタバレすんな
カスかよ
19<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/14(火) 10:57:02 ID:gFsOrvgj
無理して二巻まで読んだがギブアップ
20蚯蚓 ◆MIMIZU/ZLU :2010/12/14(火) 22:47:25 ID:f0BJaOEc
>>17
確かに水滸伝まではまあまあでしたが、あちらも宋江が死ぬ理由が
よく分からない点で、打ち切りみたいな終わり方でした。
21蚯蚓 ◆MIMIZU/ZLU :2010/12/15(水) 21:04:18 ID:M9k0Pu/x
>>19
ワンパターンだから飽きるよね。
22蚯蚓 ◆MIMIZU/ZLU :2010/12/16(木) 20:27:38 ID:LmzI2nMH
まあ、水滸伝を読んでいないと楊令伝は読まないだろうから、
途中でどんどん挫折して読者は減っていくだろうな。
23<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/20(月) 01:54:18 ID:6iof/y3E
>>6
解放→市場の確保
朝鮮近代化→市場と労働力の確保
全共闘→?

ぶっちゃけww2が起こらなかったらアメリカが失業問題と市場拡大をするために
アクションしただろうし、これはライフゲームの流れに乗っかったようなもの
全共闘とかは意味不明だな
24<丶`∀´>(´・ω・`)(`ハ´  )さん:2010/12/24(金) 00:04:10 ID:JP/D7iXD
今用例伝読んでるけど、水滸伝より面白いな。
水滸伝は死域死域煩かった。美化し過ぎ。
25蚯蚓 ◆MIMIZU/ZLU
>>24
楊令伝にも死域がいっぱい出てくる。
それに最後の方で人の死がなにげなさすぎる。
何で川に流されて死んだとか。