【朝鮮日報コラム】毎年9000億ウォンの税金を費やされている国家情報院は役割を果たしているのか?[12/07]

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1 ◆TOFU75Z77Q @甘味処「冷奴」φφ ★
 国家情報院は数日前、「国会情報委員会の会議内容に関する見解」という釈明資料を発表した。
この資料が発表された日の朝、朝刊各紙のほとんどは1面に
「国情院は今年8月に北朝鮮による西海(黄海)挑発指示を傍受し、大統領府と軍に知らせていた」という記事を掲載した。
国会情報委員会の非公開会議に出席した元世勲(ウォン・セフン)国情院長の言葉を引用した報道だった。
これが事実なら、北朝鮮による延坪島砲撃に匹敵する衝撃的なニュースだ。
国情院は3カ月前、北朝鮮が西海5島を攻撃する兆候をつかみ、関係機関に通知したのにもかかわらず、
何の備えもなく延坪島を砲撃されたということになるからだ。

 国情院長の発言が報じられると、
「国情院は、北朝鮮の攻撃兆候を事前にキャッチできなかった責任を大統領と軍に押し付けようとしている」として、大統領府と軍が反発した。
そして、何よりも大統領の信任が厚いことで知られる元世勲院長の発言ということで、波紋はさらに広がった。

 その日、国情院は本当にあわただしかった。
問題となった発言をしたのは、国情院長ではなく、実は別の実務幹部だったということを知らせるため、大変な労力を費やした。
この時に発表されたのが国情院の200字詰め原稿用紙2.5枚分からなる公開釈明資料だ。
国情院は
「(北朝鮮の挑発に関連する)内容を入手した8月以降にも北朝鮮の射撃訓練は2回あった。
 (この情報を)3カ月後に起きた延坪島攻撃に直接関連付けるのは正しくない」と明らかにした。

 国情院が釈明に努めたことで、与党内にあった元世勲院長に対する誤解はほとんどが解けたという。
与党の重鎮は「ほかのことはともかく、元世勲院長がそうした発言をする人物ではないことは一致して分かっているというムード」と伝えた。
権力内部の問題は、こうした線で落ち着いたのかもしれない。

 しかし、韓国の安全保障態勢に関する根本的な問題は依然として残されたままだ。
第一に、ハンナラ党情報委員会所属のある議員は「国情院長は質問内容をよく理解できず、キム・ナムス第3次長が代わりに答弁した」と言った。
そうならば、国情院長はなぜその職にあるだろうのか。
第二に、国情院が発表した資料のどこにも、韓国の情報機関が北朝鮮の攻撃兆候を事前に知っていたという話がない。
そうならば、国情院は何するために存在しているだろうのか。

ソース 朝鮮日報 記事入力 : 2010/12/07 13:55:11
http://www.chosunonline.com/news/20101207000049
続きます
2 ◆TOFU75Z77Q @甘味処「冷奴」φφ ★:2010/12/07(火) 14:42:32 ID:??? BE:484942324-2BP(558)
>>1の続き

 韓国は今年、北朝鮮から2回大きな攻撃を受けた。
韓国海軍哨戒艦「天安」沈没事件と延坪島砲撃事件以降、韓国社会の内部論議は「北の挑発と韓国の対応」という枠内で行われている。
こうした構図では、北朝鮮が常に先手という利点を握っている。予告せずに攻撃すれば、ひとまず有利な立場に立てるからだ。
北に先攻を許す不利な構図を変える、あるいは被害を最小限にとどめるには、敵の本当の狙いや事情を見抜かなければならない。
国情院とは、まさしくこうした仕事をするために作られた組職だ。
こうした仕事ができるよう、国情院には毎年9000億ウォン(約653億円)近い国民の税金が費やされている。

 与党系の人物によると、国情院は哨戒艦・延坪島攻撃の事前兆候キャッチはもちろん、事件後の分析でも混線をもたらしたという。
北朝鮮が米国人科学者を招き自慢げに濃縮ウラン核施設を公表する前に、国情院は果たしてこうした事実を把握していたのだろうか。
また、北朝鮮の権力3代世襲について、どれだけ正確な内容を把握していたのだろうか。

 内部告発サイト「ウィキリークス」は最近、米国の機密外交文書を暴露したが、
これに登場した韓米間の北朝鮮に関する対話を読んだ米国メディアは、「少しの情報で憶測ばかり長々と並べている」と評価した。
駐韓米国大使を務めたボズワース北朝鮮担当特別代表も数年前のインタビューで、
「わたしたちが北朝鮮について話すことのほとんどは推測に過ぎないため、北の本当の戦略は分からない」と告白している。

 情報機関の最前線がこのように自身の役割を果たせなければ、政策は当然、的外れになるばかりで、敵の奇襲にしてやられるしかない。
国情院は権力内部の誤解を正すためにあわただしい動きを見せたのかもしれないが、
国情院の本来の役割を果たすために何をしたかについては口をつぐんでいる。
今、国民が一番聞きたいのは、哨戒艦が沈没させられ、延坪島が砲撃されたとき、国情院はどこで何をしたのかということだ。

 現政権発足後も、国情院に関して聞こえてくるのは、権力にかかわる雑音ばかりだ。北朝鮮専門家が冷遇されているという話もある。
今や、国情院の問題を韓国の外交・安全保障システム再編論議の中心議題として扱わなければならない時が来た。

朴斗植(パク・ドゥシク)論説委員

ここまで