中国人民銀行(中央銀行)は10日、預金準備率を50ベーシスポイント(bp)引き上げると発表した。預金準備率
の引き上げは今年4度目で、16日付で実施する。預金を受け入れているすべての銀行が対象になる。
中国国内に大量の資金が流れるなか、インフレ懸念が高まっていることから、資金を一部吸収して引き締めを図る
狙いがあるとみられている。
新華社の報道によると、10月の貿易収支は271億ドルの黒字となり、黒字額は9月の同169億ドルから拡大した。
貿易黒字が拡大したことで、20カ国・地域(G20)首脳会議を直前に控え、中国の為替政策に対する批判が高まる
可能性がある。
BNPパリバによると、今回の準備率引き上げで、大手銀行に対する預金準備率は過去最高の18%となった。
これにより金融機関の準備預金額は総額3500億元(270億ドル)相当に達する可能性がある。10日の中国株式
市場では銀行株が2%安と大きく売り込まれた。
市場では、中国当局が資産市場の沈静化に向け、今後さらに金融引き締めを行う可能性があるとみられている。
興業証券(北京)の首席マクロエコノミスト、Dong Xian'an氏は、「中国の経済成長はやや過熱気味で、高いインフレ
リスクに直面している。当局はインフレ期待の抑制に向け、今後様々な金融政策手段を用いるだろう」と述べた。
ソース(ロイター)
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT878502020101110 -------------------------------------------------------------------------------------------
中国人民銀行(中央銀行)は10日、金融機関の預金準備率を16日から0・5%引き上げると発表した。準備率の
引き上げは金融引き締め措置で、ソウルでの20カ国・地域(G20)首脳会議を前に、インフレ阻止や経済安定に
向けた強い姿勢を示したものとみられる。
米国の金融緩和を背景に中国にも大量の投機資金が流入。インフレ警戒感から追加利上げ観測も浮上していたが、
追加利上げに踏み切れば高金利を狙う資金流入をさらに招く可能性が高く、市中に出回る資金を吸い上げる預金
準備率引き上げで対応したもようだ。
対象を一部の銀行に限る措置も含め、預金準備率の引き上げは今年に入って5回目。人民銀行はG20財務相・
中央銀行総裁会議直前の10月19日、定期預金基準金利と貸出基準金利を2年10カ月ぶりに引き上げている。
ソース(MSN産経ニュース)
http://sankei.jp.msn.com/world/china/101111/chn1011110016001-n1.htm --------------------------------------------------------------------------------------------
中国の中央銀行「中国人民銀行」は、銀行の預金準備率を今月16日から0.5%引き上げると発表し、一向に
収まらないインフレへの懸念を抑える強い姿勢を示しました。
これは、中国人民銀行が10日夜、発表したもので、すべての銀行の預金準備率を今月16日から0.5%
引き上げます。預金準備率は、銀行が預金総額のうち中央銀行に預け入れる額の比率で、これを引き上げれば、
流通する通貨の量を調整する効果があり、融資や物価の抑制につながります。中国人民銀行は、高い経済成長が
続くなか、インフレへの懸念が広がってきたことを受けて、先月、大手銀行6行を対象に預金準備率を引き上げたうえで、
およそ3年ぶりの政策金利の引き上げに踏み切りました。しかし、その後も物価の上昇傾向は収まっておらず、加えて、
アメリカが追加的な金融緩和を決めたことで、海外から余剰資金が流れ込み、インフレ懸念に拍車がかかるのでは
ないかという見方が広がっています。また、中国の経済政策を担当する国家発展改革委員会の幹部は、9日、ことしの
消費者物価指数の上昇率が政府の目標としている3%を上回りそうだという見方を示しており、今回の預金準備率の
さらなる引き上げは、インフレへの懸念を抑える中国政府の強い姿勢を示したものといえそうです。
ソース(NHKニュース)
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20101111/k10015161781000.html