【朝鮮日報コラム】軍隊での同性愛(イラスト)[10/31]

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「エラステース(愛する年長の男性)が最も恐れるのは、自身が愛するエローメノス(愛される美少年)の視線
だ。エラステースは、戦場から逃げて愛する人に恥ずかしい姿を見せるよりも、いっそのこと死を選ぶ。その
ため、同性愛者で軍隊を結成すれば最も勇敢な軍隊となり、世界を征服するだろう」。これは、プラトンが
「饗宴」で唱えた「恋人軍隊論」だ。

スーダンのアザンデ族の独身兵士には「少年妻」がいるという。妻は、昼は夫の盾を持ち見習い兵士として服務
し、夜は夫とベッドを共にする。だが夫は、最も大きな財産の牛を手に入れると、軍隊を去るとともに少年妻
と別れ、正式に女性と結婚する。そして少年妻は、成長すると戦士となり、少年妻を迎える。

ノーベル賞をパロディー化した「イグノーベル賞」は、「人々を笑わせ、考えさせてくれる研究」に対して与
えられる賞だ。2007年にイグノーベル平和賞を受賞したのは、「ゲイ・ボム」の開発計画を発表したアメリカ
空軍ライト研究所だった。敵兵が互いに性的魅力を感じて同性愛を求めるようになるという催淫性非殺傷兵器
「ゲイ・ボム」を開発しようとしたが、失敗した。

人権委員会は、「同性愛行為をした者は2年以下の懲役に処する」という軍刑法条項は違憲という意見を、憲
法裁判所に提出した。「兵士とはいえ、互いに愛する関係を処罰するのは性的自己決定権を侵害し(男女の性的
関係を処罰しないのと比べ)、平等権に反する」というわけだ。今年6月に軍法院(日本の裁判所に相当)の
提請を受け、同条項の違憲の当否を審査している段階だ。軍は2004−07年、「合意による軍内での同性愛」3件
を摘発して処罰したが、明らかになっていないケースがこれよりはるかに多いものとみている。

人権団体では、「外国では軍内の同性愛を処罰するケースがない」とし、人権委員会の決定を歓迎した。しかし
国防部は、「軍内の同性愛を認めれば兵営の雰囲気が乱れ、戦闘力に悪影響を及ぼす」として懸念している。
同性愛が処罰の対象から除外されれば、合意を装った強制的なわいせつ行為がはびこるとの不安も大きい。そ
れは、軍が徹底した上命下服の組織だからだ。加えて、わが子を軍隊に送り出す親の不安をさらに増幅させる
要因ともなる。

シン・ヒョソプ論説委員


朝鮮日報 2010/10/31
http://www.chosunonline.com/news/20101031000025

イラスト
http://file.chosunonline.com//article/2010/10/31/997705252819485284.jpg