【国際】 日本提唱の「模倣品・海賊版拡散防止条約」が37カ国で大筋合意。ただし中国などは参加せず [10/02]

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1夏髪φ ★
★偽ブランド品・海賊版の規制強化へ 国際条約が大筋合意

 日米欧、韓国など37カ国は2日、「模倣品・海賊版拡散防止条約」の交渉で大筋合意した。
日本が2005年に提唱し、9月23日から東京で最終交渉していた。
主に中国で作られる偽ブランドの模倣品や、違法コピーの海賊版の取り締まりを
水際で強化するのが狙い。来年にも正式署名する見通しだ。

 条約は、世界貿易機関(WTO)の模倣品防止に関する協定を強化するもの。
同協定で輸入時のみに義務づけている模倣品の取り締まりを、自国からの輸出時にも拡大。
摘発を逃れるため模倣品とは別の場所で作る「偽ラベル」の刑事罰化や、
小分けにして模倣品を持ち込む「少量貨物」の摘発も盛り込んだ。

 インターネット上で流通する模倣品対策では、接続業者(プロバイダー)と
被害企業が協力して対応できるように政府が支援することを規定。
海賊版ソフトをゲーム機で使える技術も規制する。

 交渉では、中国などの模倣品対策とは別に、
「パルマ・ハム」など原産地名の入った産品を他国で作った場合、水際で取り締まるかどうかについて、
原産地の多い欧州と、他国の地名を借りた製品の多い米国などが対立していた。
最終的に「取り締まるかどうかは各国の国内法に基づいて対応する」との内容で折り合いをつけた。

 経済協力開発機構(OECD)によると、07年の世界の模倣品・海賊版の貿易額は
推計で2500億ドル(約21兆円)。条約交渉には中国などが参加しておらず、
日本などは今後、模倣品が多く流通するアジアや中東、中南米諸国などに加盟を呼びかける。
今後協議を進める二国間の経済連携協定(EPA)にも同様の内容を盛り込み、
実効性を上げたい考えだ。(小暮哲夫)


ソース 朝日新聞 2010年10月2日11時25分
http://www.asahi.com/business/update/1002/TKY201010020113.html