★海渡る家政婦 母親「空洞化」 フィリピンやカンボジアで社会問題
マレーシア国内でカンボジア人家政婦の数が急増している。マレーシアの大手紙「ザ・スター」によると、
虐待問題を発端にインドネシア人家政婦の派遣が凍結された代わりに、
多数のカンボジア人女性が派遣されている。カンボジア人家政婦の派遣は毎月500人程度だったが、
現在では同3000人前後に膨れ上がった。
東南アジア各国で経済活動が活発になるにつれ、国境を越える出稼ぎ労働者の数が増えている。
カンボジアからの出稼ぎはこれまで、タイやベトナムなど隣接国が多かったが、
近年ではマレーシアなど東南アジアのイスラム諸国や、台湾、韓国など東アジアにも広がりをみせている。
なかでも注目されるのが、女性の出稼ぎ労働者。
経済力が高まっているアジア諸国で、家政婦や看護師などのニーズが高まっているからだ。
国際移民労働者の女性化は、東南アジア各国でみられる現象で、
フィリピンやインドネシアでは海外出稼ぎ労働者の過半数が女性という統計もある。
一方で、この傾向の陰には“母親の空洞化”ともいうべき大きな社会問題をはらむ。
移民労働者の女性化がアジアで最も顕著なフィリピンで、特に問題が深刻化している。
働き盛りの女性たちは、家庭の母親であることが多い。
母親が不在の家庭では、子供たちは父親や祖父母に育てられる。
フィリピンは家族のきずなが強いことで知られるが、それでも、
祖父母に甘やかされたり、不安定な心理状態になったりして、素行不良になる子供が増えている。
カンボジアも家族のきずなが強い。
都心部でも、祖父母はもちろん、ときには親類まで一緒に暮らす家庭が少なくない。
就業機会さえ増えれば、子供を持つ女性が働くことはそう難しくない。
幼い息子を地方の実家に預けて首都プノンペンで働く女性もいるのが国内の現状だ。
このため、カンボジアにもフィリピンのように女性の海外出稼ぎが増える土壌が十分にある。
先進国だけでなく、タイ、ベトナム、マレーシアなども経済成長と少子高齢化が同時に進行するなかで、
国際的な労働力の争奪戦はますます激化している。需要急増に伴い、
事前教育を受けず出稼ぎ先の国の基礎知識がないまま海外へ送りだされる労働者も少なくない。
労働市場のグローバル化が加速する今、労働者の「受け入れ国」と「送り出し国」が連携して
適正な労働環境を整える努力が必要だ。(カンボジア情報誌「ニョニュム」編集長 木村文)
ソース サンケイビズ 2010.9.15 05:00
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/100915/mcb1009150502005-n1.htm >>4 どこの国でも、「いい仕事がある」とか意って騙して、
売春宿に売り飛ばしたりする事件は後を絶たない。
アメリカでも、買収のために売られてきた外国人女性が
毎年1500人以上も救出されているが、これは全体から見たら、
氷山の一角に過ぎない。
60年以上前が、どのくらい陰惨事件があったか、想像だに
難くない。