記事入力 : 2010/09/15 10:17:08
韓国の石油会社、政府の「備蓄油」を使い放題
1年近く返さないケースも
韓国の石油会社が、非常事態や石油危機などに備えて貯蔵している政府の「備蓄油」を、自社のもの同然に抜き取って
使っていることが明らかになった。
国会予算決算特別委員会の李貞鉉(イ・ジョンヒョン)議員(ハンナラ党)は14日、韓国石油公社から受け取った
資料によると、SKやGSカルテックス、現代オイルバンクなどの石油会社が、政府の備蓄油を借りたまま、
最長1年近く返さなかったことが分かった。
現行の備蓄油の運用基準では、借りた備蓄油は60日以内に返すことになっている。
なお、石油公社は備蓄油を貸すに当たり、賃借料を受け取っており、その収入は昨年199億ウォン(約14億2600万円)に達した。
SKエナジーは2008年10月8日、軽油1億リットルを借り、356日後の昨年9月28日に返した。
また、現代オイルバンクも08年6月11日に灯油11万リットルを借り、287日後の昨年3月24日に返した。
GSカルテックスは、05年に1591万リットルの軽油を238日間借りた。
04年6月には、SKが京畿道九里市の備蓄油タンクにあった灯油47万リットルを全部借り、在庫がゼロになる事態となった。
SKは145日後にこれを全部返したが、その間備蓄油タンクは空になっていた。また同年には、備蓄油タンクにあった
軽油712万リットルを、石油会社4社が全部借り、このタンクは約8カ月も空になった。これについて李議員は、
「非常事態に備えるための備蓄油のタンクが8カ月も空になっていたというのは、常識的に考えて納得できない」と指摘した。
これに対し石油公社側は、「備蓄している石油製品の品質規格に合わせるため、石油会社に古くなった石油を貸し出し、
新しい石油を受け取ることもある。石油会社に甘い汁を吸わせているわけではない」と釈明した。
趙義俊(チョ・ウィジュン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/news/20100915000029