【朝鮮学校】朝鮮学校への授業料無償化 阿部知子氏、櫻井よしこ氏、討論[09/10]

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1破戒僧φ ★
 北朝鮮の影響下にある思想教育などが問題視されている朝鮮学校へ、高校授業料無償化を適用するか否かの議論が、
大詰めを迎えている。こうした教育のために税金を使うことは「国民に対する背信」と批判するジャーナリストの櫻井よしこさんと、
適用を見送れば、次代を担う若者たちに「差別、排除といった思いを抱かせることになる」と話す社民党の阿部知子政審会長に聞いた。(喜多由浩)

≪櫻井よしこ氏≫

偏った教育内容が問題

 ●国民への背信だ

 −−なぜ、無償化適用に反対か

 「高校授業料の無償化自体は『教育立国』としてあっていい。日本が教育に使う予算は、むしろ低いぐらいだから、
『もっともっとお金を使ってもいい』というのが私の立場だ。しかし、朝鮮学校に適用するのは断固反対だ。
その一義的理由は、(偏った思想教育など)カリキュラムの内容にある。
このような教育が行われるのは日本にとってマイナスであるだけでなく、朝鮮学校の生徒にも不幸なことだ。
こうした間違った教育のために税金を使うことは、国民に対する背信にほかならない」

 −−具体的には、どんな教育内容が問題か

 「朝鮮学校で使われている『現代朝鮮歴史』教科書(日本語訳)を読んだが、文章そのものが、教育現場で使う文章ではない。
たとえば、金(日成主席・正日総書記)父子には、麗々(れいれい)しい敬語を使う一方で、アメリカの元大統領には『氏』さえない。
また、歴史は立場によって見方が異なるものだが、この教科書の拉致問題や朝鮮戦争に関する記述などは、
そうした『解釈の違い』の次元ではなく、完全な捏造(ねつぞう)であり、ウソだ。
『授業がウソ』と知りながら学ばねばならない育ち盛りの子供たち(生徒)の心理的苦痛を思うと、かわいそうでならない」

 ●民主主義にもとる行為

 −−この問題を検討する文科省の専門家会議は「具体的な教育内容は基準としない」などとする報告書を出した

 「形だけ高校の体裁を整えるのが教育なのか。教育とはまさに中身であり、体裁のみの次元で教育を論じてはならない。
この専門家会議はメンバーさえ公表されていない。いつ、どこで、どんな議論をしたのか? どんな意見が出たのか? 
国民には一切、分からない。真っ暗闇の密室で情報を隠したまま、偏った教育を行っている学校に税金を注入するのは、
民主主義にもとる。もし、それを行うのなら民主党の『良心は死んだ』とみなされても仕方がない」

 −−しかも、文科省の視察では歴史の授業を見せていなかった

 「“設(しつら)えられた”、現実とは違う状況の中での情報収集だったということだ。こうした事実が報道で明らかになったのだから、
政府はそれを参考にして、改めて結論を下すべきだろう」

 −−「差別をすべきではない」「学ぶ権利を奪うことになる」と無償化適用に賛成する人もいる

 「それでは、偏向した教育、ウソを教える教育、生徒のためにもならない教育を税金で手伝うのか? 
これをやめさせることが、どうして『差別』になるのか、理解できない。“ためにする”議論というほかないだろう」

ソース
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100910/plc1009100956007-n1.htm

>>2以降に続きます。
2破戒僧@セーフモード ◆2ChOkEpIcI :2010/09/10(金) 18:57:30 ID:nlmFWoOd BE:59346432-PLT(13456)
≪阿部知子氏≫

学ぶ権利を第一に考えよ

 −−なぜ、無償化適用に賛成か

 「朝鮮学校の子供たち(生徒)の立場になって考えてほしい。『キミたちだけは最初から枠の外だよ』といわれたら、どれほど傷つくか。
きっと『(在日という)出自のために、差別を受けた』『排除された』と感じるだろう。この問題は、子供たちのトータルとしての成長、
学ぶ権利を第一に考えてほしい」

 ○溝埋める作業が必要

 −−北朝鮮の影響下にある思想教育などは問題とならないのか

 「私も、北朝鮮の政治体制や朝鮮学校の教育内容に『まったく問題がない』とは思っていない。ただ、これは“鏡の両面”でもある。
逆に日本の学校の教育においても、アジアの近代史について十分に教えている、といえるだろうか。
“互いの溝”を埋めていく作業が必要だし、今後、教育内容は変えていくこともできる。もし、障害があるならば、
取り除く方法を考えていけばいい」

 「また、ひと口に朝鮮学校の生徒と言っても、いろんな国籍の子供たちがいる。在日の3世、4世である彼らが、
母国語である韓国・朝鮮語を学び、仲間たちと集う場として、朝鮮学校を選択しているケースも多いのだ。
次代の東アジアを考えるとき、彼らの一人一人が“親善大使”になるかもしれないではないか。
こんなことで『排除された』という思いを抱かされるのは、お互いの国にとってよくない」

 −−文科省の視察時、歴史の授業を見せなかった問題も発覚した

 「(文科省の専門家会議の報告書は)『授業内容は基準としない』としている。人は追い詰められれば追い詰められるほど、
殻に閉じこもってしまうものではないか。お互いがハリネズミのようにして、敵意をむき出しにしていては、
相互理解のハードルは高くなるばかりだ。マジョリティー(多数)である日本人の方から、まず、手を差しのべるべきだと思う」

 −−拉致被害者の家族も、「拉致問題解決の妨げになりかねない」として反対しているが

 「無償化の問題と、拉致問題とを絡めて『対立的』に論じるべきではない。国交がなく、情報が少ない中で、
政治に翻弄(ほんろう)されている気がする」

 ○二重の不平等になる

 −−朝鮮学校生徒の経済的な側面も訴えていたが

 「現政権は高校授業料の無償化を導入する代わりに従来の(所得税などの)特定扶養控除を縮減した。
ほかの学校に通う生徒はまだしも、(無償化が適用されていない)朝鮮学校の生徒はより負担が大きくなる。
彼らも納税の義務を果たしている。『控除は減らします』『無償化もしません』では、“二重の不平等”ではないか」

【プロフィル】阿部知子

 あべ・ともこ 社民党衆院議員、小児科医。昭和23年、東京都生まれ。東京大医学部卒。
東大病院小児科勤務、千葉徳洲会病院院長などを経て、平成12年6月の総選挙で初当選(4期目)。
現在も非常勤で病院の思春期外来を担当。国会では医療、教育、戦没者の遺骨収集などに取り組む。

                   ◇

【プロフィル】櫻井よしこ

 さくらい・よしこ ジャーナリスト。昭和20年、ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒。
「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局員、日本テレビ・ニュースキャスターを経て、フリーに。
『権力の道化』『いまこそ国益を問え』など著書多数。

以上。