★中国の銀行は流動性管理に問題=銀行監督当局
[北京 8日 ロイター] 中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の劉明康委員長は、
国内銀行システムの潜在的なシステミックリスクは看過できないとして、
中国は新たな問題に対処するため世界的な金融規制の改革についていく必要がある、
との認識を示した。
最近開かれた業界関係者との会合で述べた。
発言内容は8日、銀監会のウェブサイト( www.cbrc.gov.cn )に掲載された。
委員長は、同委員会が実施している銀行のストレステストを改善する必要があるとの考えも示した。
劉委員長は、中国の銀行は世界的な金融危機をうまく乗り切ったにもかかわらず、
規制のフレームワークは世界の金融セクターが直面している変化に追い付いていないと指摘、
「銀行セクターがシステミックリスクにさらされる可能性を無視すべきではない」と述べた。
さらに、銀行に対し、緊急に融資の量よりも質に大きな注意を払う必要があると警告したが、
詳細には触れなかった。
委員長はまた、「銀行は依然として流動性リスクの管理に問題があり、
ストレステストの手法や技術、その結果を生かす方法を改善しなければならない」と指摘。
現在バーゼル委員会が検討している新たな銀行の自己資本規制については、
中国は独自の状況に見合う形で適用する必要があり、
自己資本比率やリスク管理を重視すべきだとの考えを示した。
そーす ロイター通信 2010年 09月 8日 19:04
http://jp.reuters.com/article/businessNews/idJPJAPAN-17142420100908 Q. システミック・リスクとは何ですか?
A. システミック・リスクとは、個別の金融機関の支払不能等や、
特定の市場または決済システム等の機能不全が、他の金融機関、
他の市場、または金融システム全体に波及するリスクのことを言います。
特に、金融システムにおいては、個々の金融機関等が、各種取引や
決済ネットワークにおける資金決済を通じて相互に網の目のように
結ばれています。そのため、一箇所で起きた支払不能等の影響は、
決済システムや市場を通じて、またたく間にドミノ倒しのように波及
していく危険性があるのです。
http://www.boj.or.jp/oshiete/kess/04201005.htm