【米中】 「経済には強い相互依存性と補完性が存在」「対話を通じて両国間の相違縮小を」と緊張緩和に前向きな中国 [09/07]
★中国、米中間の緊張緩和に取り組みたい意向を示唆
[北京 7日 ロイター] 中国の王岐山副首相は、2日間の日程で北京を訪問している
サマーズ米国家経済会議委員長とドニロン米大統領次席補佐官に対し、
米中2カ国の間に存在する一連の問題をめぐる相違を縮小したいとの意向を伝えた。
来年初めの胡錦濤・国家主席の訪米に向けた土台作りを狙ったものとみられている。
中国国営メディアが7日報じた。
米国と中国の間では、今年に入り、インターネット政策や米国による台湾への武器売却、
チベット問題など多くの問題をめぐって意見が対立しており、緊張が高まっていた。
報道によると、王副首相はサマーズ委員長とドニロン大統領次席補佐官に対し
「米中経済には強い相互依存性と補完性が存在する」と指摘。
「米中は対話を通じて、互いの理解や信頼感を高め、両国の間に存在する相違を縮小し、
経済問題を政治化することを回避しなければならない」と述べた。
また米中関係は全般的に健全に発展しているとの見解を示した。
米当局者は胡主席が来年初めに訪米する可能性が高いとこれまで述べており、
王副首相は中国政府は友好的な雰囲気で迎えられることを望んでいると強調したという。
米中はいずれも今回の会談の内容について明らかにしていない。
サマーズ委員長と中国人民銀行(中央銀行)の周小川・総裁、
その他の政策当局者との会談では、為替や通商問題が議題に含まれる可能性が高い。
米国は、中国が人民元を低い水準に抑えることで海外からの輸入に対して
国内製造業者を優遇するとともに、中国の輸出競争力を高めていると批判している。
中国は2008年半ばから10年半ばまで人民元の対ドル相場を事実上固定。
ドル安に伴い、人民元は他の貿易相手国の通貨に対して下落した。
中国は今年6月19日に人民元の弾力化を発表したが、
以来、人民元の対ドル相場は8月9日までに0.91%上昇したものの、現在は約0.33%下落している。
サマーズ委員長とドニロン次席補佐官も公の場で前向きな姿勢を示し、
同委員長は記者団の前で王副首相に対し、
オバマ大統領は「米中関係と胡主席による訪米の重要性を強調した」と表明。
「両国がお互いの考えを理解できるよう率直な対話を行うことが双方の利益になる」と述べた。
サマーズ委員長とドニロン次席補佐官は7日に温家宝・首相と会談する予定。
ソース ロイター通信 2010年 09月 7日 12:45
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-17113420100907 関連ソース
温首相、「全面的な中米関係は時代進歩の必然だ」 (※カーター元大統領との会談)
http://japanese.cri.cn/881/2010/09/06/181s163457.htm 温総理、サマーズ米国家経済会議議長らと会談
http://japanese.china.org.cn/politics/txt/2010-09/08/content_20890882.htm