★北朝鮮、ミャンマー核開発支援の疑い 米国務省報告書
【ワシントン=大石格】米国務省は28日、世界各国が軍備管理、核不拡散などに関する
国際合意に沿っているかどうかを調べた報告書を上下両院に送付した。
ミャンマーが北朝鮮の協力を得て核開発を進めている疑いを「懸念する」と明記。
北朝鮮が自身の核保有だけでなく、核拡散でも重大な脅威になっていることを強調した。
報告書作成は議会の要請に基づくもので、提出は2005年以来、5年ぶり。
北朝鮮に関して国際原子力機関(IAEA)などのルールに反して核実験をしたことなどを非難。
同時に「入手し得る情報によると、生物兵器を使用する選択肢を検討している可能性がある」
との危険を指摘した。
05年の北朝鮮核問題を巡る6カ国協議で合意した核兵器の全面廃棄などを履行しない限り、
報告書への記載を続けると警告した。
また、イランが国連安保理決議を無視して核開発を続けていることを「探知した」と警告。
生物兵器禁止条約に違反する活動を「やめていないかもしれないことに留意する」と付言した。
ロシアに関しては、国際機関のさまざまな規則をほごにする目的で動いている「証拠はない」
としつつも、いくつかの点できちんと履行していない疑いがあることを説明。
特に検証に関する手続きの不備を重視した。
オバマ政権は米ロが4月に調印した新戦略兵器削減条約(新START)を早期に批准するよう
上院に働きかけているが、ロシアの合意違反が指摘されたことで、共和党が批准反対の動きを強めそうだ。
中国の軍備増強の関連では化学兵器の製造・保有の疑いを晴らすのに
十分な情報開示がされていないとしている。
ソース 日本経済新聞 電子版 2010/7/29 10:12
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9381959FE0EBE2E0E38DE0EBE2E5E0E2E3E2E2E2E2E2E2E2