リビアが先月中旬、韓国の外交官を事実上スパイと規定して放逐したことは1998年、韓国とロシアが情報収集
をめぐる摩擦で外交官を追放して以来12年後の事件だ。
今回追放された駐リビア韓国大使館職員は書記官職級で、現地情報収集に携わってきた人物だ。彼は先月
初め、前任者が紹介した情報員に会う過程でリビア情報当局に逮捕されたと伝えられた。政府関係者と現地
メディアによるとリビア政府はこの職員がムアンマル・アル=カッザーフィー・リビア国家元首の国際援助機構と彼の
息子が運営する組職に対して諜報活動をしたものと見て、拘禁して調査したものと伝わった。カッザーフィー元首に
対する情報活動はリビアで最も大きいタブー事項として知られている。リビア政府はまた該当の職員がリビア官吏
など情報員に会う過程で金品を渡し、自分が取得した情報を米国とイスラエルに渡した疑いがあると主張する
ものと伝わった。
しかし政府当局者たちは該当の職員の活動が通常的範疇を脱しなかったという。北朝鮮とリビア間の防衛
産業協力などに対する情報収集を自国の最高リーダーに対する諜報活動で誤解したというのだ。「金品買受」の
主張も初めて会った情報員にあいさつの次元で簡単な記念品を渡したことを誤解したものであり、米国・
イスラエルに情報を渡したという主張も長年の間、米国と敵対関係だったリビアが韓国を米国の同盟国という
視覚で見たところによる誤解であるという話だ。
◆先月15日が基点=事件は先月15日を基点に拡大している。リビアはこの日、該当の職員を「忌避人物」
と知らせた。事実上、スパイ容疑を着せ、それから3日後に放逐した。リビア政府は「問題の職員が不法行動を
したことについて韓国政府が解明、謝罪」まで要求した。政府は難色を表明したものという。あいにくにも先月
15日、リビアは現地で8年間活動してきた宣教師ク某氏を拘禁し、ク某氏と親しい韓国人農場主チョン某氏
も17日、拘禁された。ク氏は不法宣教活動と宗教関連パンフレット搬入の疑いで、チョン氏はク氏に宣教
資金などを与えた疑いが適用されたという。政府当局者は「情報機関事件とは関連のない別の事件」と言った。
しかし外交消息筋は「政府がク氏とチョン氏に対する領事接近権を要請したにもかかわらず、リビア政府がこれを
許容しないこと自体が韓国に対する立場を表している」と述べた。これまでリビアが違う宗教宣教師を拘禁したり
制裁した事例はほとんどなかっただけに、外交官追放事件との関連性を完全に排除しにくいというのだ。
先月23日にはソウル梨泰院洞の在韓リビア経済協力代表部(大使館)の大使と職員3人が休みを理由に
本国に帰った。これによって領事業務が全面中断した。リビアに進出した韓国企業関係者たちは「ひと月以上
ビザの発給が中断された上、現地政府の監視もひどくなり、営業に莫大な支障を受けている」と苦情を吐露し
始めた。切羽つまった政府は6〜13日、李相得(イ・サンドゥク)ハンナラ党議員を大統領特使としてリビアに
派遣した。リビア最高位層を説得するためには李明博大統領の実兄で実勢である李議員が出るべきだという
判断からだ。イ議員のリビア訪問を通じて現在、両国情報機関間協議が進行中だ。
◆影響と見通し=リビアは韓国の最大海外建設市場のうちの1つに挙げられる。韓国企業らは昨年31億
ドル(21軒)の建設受注実績をあげた。韓国の対中東・アフリカ外交でも重要だ。政府が今回の事件の影響を
最小化するために極度の保安を維持しながら外交的努力を傾けることもこれとかみ合っている。李相得
(イ・サンドゥク)議員のリビア訪問を遂行した関係者は「李議員の訪問後、リビアが現地空港で韓国人たちに
ビザ発給を再開するなど態度の変わる兆しが見られる」とし「時間はかかるが、両国関係は回復の手順を踏む」と
観測した。しかし外交関係者の一部では「韓国がカッザーフィー国家元首を相手に諜報活動をしたというリビア側
の誤解を解くことができなければ在韓リビア経済協力代表部が長期閉鎖されるなど、両国関係が冷えこむ」と
懸念されている。
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=131593&servcode=A00§code=A00 【リビア】韓国外交官、リビアから追放…スパイ容疑で[07/29]
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1280287764/ 【韓国】在リビア韓国大使館職員を追放 リビア「安全保障に脅威」[07/27]
http://kamome.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1280240495/