中国地方政府の債務、約23%にデフォルトの危険=週刊誌
[北京 26日 ロイター]
中国の週刊誌、新世紀周刊は、中国の銀行が地方政府の資金調達団体に行った融資7兆6600億元(1兆1300億ドル)の
約23%がデフォルト(債務不履行)の危機に直面していると報じた。
この中国語雑誌は中国のニュースサイト、財新網が発行している。
記事によると、中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は先週、銀行との会合で調査に基づく試算結果を発表した。
中国の州や都市など地方自治体は、借り入れに関する規制を回避するため、特別目的団体を通じて資金を調達しており、
その多くはインフラ投資向け資金を集めるため、2009年に高水準の借り入れを行った。
新世紀周刊が伝えた銀監会の試算によると、地方政府のプロジェクトのうち融資返済に十分なキャッシュフローを
生み出しているものはわずか27%。
23%にデフォルト(債務不履行)の危険性があり、残り50%の融資の回収には地方当局が提供する保証に頼ることが
必要になるという。
銀監会は先週の会合後、試算結果を公表していない。
ただ、銀監会のウェブサイトに掲載した声明の中で、劉明康委員長は「政府が保証する資金調達団体、不動産業界と
過剰生産(融資)の問題を抱えるセクターに存在するリスクは特に注目に値する」と指摘し、地方政府の債務と不動産業界が
中国の銀行に対し依然として厳しい問題を突きつけていることを認めた。
銀行の貸倒れの影響については、専門家の間で見通しが大きく異なっている。
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK869554220100726