中国の銀行:融資総額99兆円の約23%が回収困難も−関係者
7月23日(ブルームバーグ):中国の銀行が地域政府のインフラ事業に
融資した7兆7000億元(約99兆円)のうち、約23%の回収が危ぶまれている。
同国の規制当局が集計したデータに詳しい関係者が明らかにした。
この情報が部外秘だとして匿名を条件に語った関係者によると、
融資の約半分は融資の対象となるプロジェクトが十分な収入を上げていないため、
保証人を付けるなどの措置が必要となる。中国の銀行業監督管理委員会(銀監会)は
銀行に対し、年末までに不良化したプロジェクトローンを償却するよう要請しているという。
銀監会の劉明康主席は今週、地方政府の投融資企業による借り入れが
銀行業界を脅かす可能性があるとの認識を明らかにした。中国農業銀行など
同国の5大銀行は増資のため最大535億ドルを調達する計画だ。
2009年には銀行業界全体で過去最高の1兆4000億ドルが貸し出された。
直接の借り入れ能力が限られている地方政府は、投融資企業を設立することで
高速道路や空港といったプロジェクト向けの資金を調達した。中央政府は今年、
有望なプロジェクトに資金が使われていないとの懸念から、借り入れに制限を設けた。
ソース:Bloomberg.co.jp 更新日時: 2010/07/24 02:05 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920010&sid=aZyRTy1_CO_Q