★中国銀監会の劉主席:銀行の健全性維持に課題−ストレステスト必要
中国銀行業監督管理委員会(銀監会)の劉明康主席は、
中国は地方政府の投融資企業や不動産融資、産業の過剰生産能力から生じるリスクなど、
銀行業界の健全性維持に取り組む上で、多くの課題に直面しているとの認識を明らかにした。
劉主席は20日、国内の経済情勢を協議する銀監会幹部の会合後にウェブサイトに掲載された声明で、
経済が「予想された方向」に動く一方、中国にとって構造改革が課題だと指摘した。
同主席は「現在のマクロ経済・金融情勢は引き続き複雑で変化に富んでおり、
銀行業界の持続的で健全な発展は多くの課題に直面している。
政府の投融資企業や不動産、過剰な生産能力を抱えるセクター
といった各分野のリスクを特に注視すべきだ」と説明した。
その上で、銀監会として、銀行が地方政府の投融資企業向け融資の審査を強化し、
地方政府の新規プロジェクトへの与信を制限するようあらためて求めた。
これら企業体への融資残高は昨年70%急増し、7兆3800億元(約95兆円)に膨らんでいる。
また、不動産開発業者向け融資と個人向け住宅ローンに関する規制を順守する必要があり、
不動産プロジェクトと他の不動産関連セクター向け融資に関する銀行のストレステスト(健全性審査)
の実施が必要との見解を示した。
ソース ブルームバーグ 2010/07/21 09:33
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=apc4n1R27T5c