百度が違法ネット薬局の広告で荒稼ぎ?TV暴露で問題化
中国では、当局の認可を得ないでインターネットを通じて医薬品を販売することはできない。
当局の認可を得ていないサイトで販売されているものはすべて違法、その医薬品はニセ薬になる。
ただし、医薬は大きな利益を生むため、違法行為が後を絶たない。今回、CCTV(中国中央テレビ)は、
「違法ネット薬局が収益を上げるために、百度(Baidu)を利用、
百度はそこで荒稼ぎしている」と告発、大きな注目を集めている。
百度は中国最大手の検索エンジン。4億人以上いるという中国のネットユーザーの6−7割が
使用しているとされる。広告費を払えば払うほど検索結果のページで上位表示される「競価排名」は、
百度のコアビジネスの一つ。検索エンジンは通常、検索エンジン事業者それぞれ特有のアルゴリズムで
検索結果を生成、その検索結果ページで上位に表示されれば当然検索したユーザーからクリックされる
可能性が高まることから、各検索エンジンのアルゴリズムを研究し、それに合わせて
対策を立てることをSEO(サーチエンジン最適化)という。
百度の「競価排名」は検索結果ページの上位表示をストレートに金銭で購入できるシステムであり、
原則としてSEOもなにもなく、「上位表示も金次第」。
ビジネス上、ユーザビリティ上、道義上含め、中国現地で物議を醸していた。
CCTVによれば、ある違法ネット薬局は百度に対して1クリック
(検索結果ページからユーザーが該当サイトに到達)当たり12元(約160円)支払っていたという。
支払いが多くなればなるほど、上位に表示され、多くのユーザーをサイトに誘導できるため、
やめるにやめられない。結局、摘発までに期間に総額40万元のニセ薬の売上があったが、
そのうち、実に30万元が百度への支払いに回され、13%が人件費、7%がニセ薬の郵送費、
残りわずか5%が利益となったという。
CCTVは、「検索エンジン事業者は、“競価排名”に参加している企業の素性を調べず、
検索結果ページからリンクが張られているサイトをチェックしておらず、今のところその義務もない。
結果的に検索結果の信用度を大幅に下げている」と指摘している。ただでさえ議論の耐えない「競価排名」、
また新たな議論を呼びそうだ。また、CCTVでは当局の認可を得ている27の医薬販売サイトも紹介しており、
消費者がニセ薬を購入しないよう、注意を呼びかけている。(編集担当:鈴木義純)
ソース:2010/07/19(月) 16:00:13 [サーチナ]
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0719&f=it_0719_006.shtml