金正日(キム・ジョンイル)総書記の私的金庫とされる労働党38号室を、
北朝鮮が今年3月から復活させたことが、21日までに分かった。
北朝鮮は昨年9月ごろ、38号室を、党の裏金を管理する39号室に吸収統合させた。
38号室は金総書記一家のぜいたく品や、金総書記が与えるプレゼントを準備するのに必要な個人の裏金を、
39号室は労働党の行事などに使われる資金の調達や管理を担当してきた。
北朝鮮の内部事情に詳しい消息筋は、
「38・39号室を統合した理由は、金総書記の裏金ルートを単純化させるためだった。
しかし、国際社会からの制裁が厳しくなって外貨の調達が難しくなったことから、
39号室だけでは不十分と判断され、38号室を復活させたようだ」と述べた。
現在38号室の下には、各道における外貨稼ぎ事業所を管理する牡丹指導局、
楽園指導局、妙香山指導局の3局があることが分かっている。
キム・ドンイル第1副部長が38号室のトップだという。
39号室も、金や亜鉛などを採掘する金剛指導局、農水産物の輸出を担当するテフン指導局などを中心に、外貨稼ぎを行っている。
平壌の外国人専用ホテルや、外貨用の商店なども39号室が管理している。
しかし39号室は、最近の南北交流中断により、大きな打撃を受けているとみられる。
韓国政府の関係者は、
「金剛山観光料金などの送金を受けていた第聖銀行、朝光貿易などは39号室が管理しており、
年間2億ドル(約182億円)規模の韓国向け農水産物の輸出も39号室担当のはずだ。
しかし最近は、韓国から入るドルが途切れている」と述べた。
金総書記は後継者への世襲を順調に進めるため、
国内のエリートを引き締める必要があり、そのためにも巨額のドルが必要になっている。
そのため金総書記は今年2月、「今後は忠誠資金の上納額によりすべてを判断する」などと幹部に圧力をかけているという。
後継者とされる三男ジョンウン氏までもが裏金の準備に乗り出しているという情報もある。
しかし、北朝鮮の外貨稼ぎは今後さらに厳しくなりそうだ。
武器輸出、偽造紙幣、偽造たばこ、麻薬の密売などに対する国際社会からの制裁は相変わらず厳しく、
その上哨戒艦「天安」沈没事件が起こったことで、米国などは追加の金融制裁を進めている。
2005年に米国がマカオの銀行BDA(バンコ・デルタ・アジア)の北朝鮮資金
2500万ドル(現在のレートで約22億8000万円)を凍結した当時、北朝鮮関係者は「血が凍る思いがした」と話していた。
金総書記は今年初め、39号室長を高校時代からの友人、
全日春(チョン・イルチュン)氏(69)に交代させたが、これも注目を集めている。
北朝鮮は外資誘致など通常の国際金融取引を行うため、
今年初めに国家開発銀行を設立したが、全氏はこの銀行の理事長にも任命されていた。
韓国政府の関係者は、「海外に投資された一部資金も、金総書記の裏金に転用されている疑いがある」とコメントしている。
姜哲煥(カン・チョルファン)記者
アン・ヨンヒョン記者
ソース 朝鮮日報 記事入力 : 2010/06/22 09:21:45
http://www.chosunonline.com/news/20100622000021 関連スレ
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