9日午後1時過ぎ、韓国発の人工衛星搭載ロケット「羅老(ナロ)号」(KSLV−1)の打ち上げを中止に追い込んだ事故は、
腐食性の高い第一リン酸アンモニュウム(NH4)+3PO4を主成分とする消火剤を無思慮に使用したのが原因であると非公式見解が示された。
教育科学技術省と韓国航空宇宙研究院が飛行試験委員会のロシア側委員と調査した結果、消火力は高く価格も安いが、金属に対する腐食性が非常に強いため、
諸外国ではロケット発射装置のような繊細な機器には使わない第一リン酸アンモニュウム系の消火剤が充填されていた結果、電気系統の一部が腐食し今回の事故に繋がったという見方が提起されている。
韓国航空宇宙研究院の上級研究員は匿名を条件に、消火設備のような先端技術性の乏しい部分については、経済的合理性を考え特に技術審査を経ず一般入札で請負業者を選定したが、
この業者は元々家庭用消火器のメーカで人工衛星搭載ロケットの発射台のような大規模設備の消火システムの経験はなかったようだと語った。
飛行試験委員会のロシア側委員は、第一リン酸アンモニュウムによる腐食がどの範囲に及んでいるか不明な現段階では再打ち上げの予定を立てることは困難であると指摘しているが、
韓国側は今月19日の予備日までに何としても打ち上げることが必要であるとして一歩も譲らない模様だ。
チョスン日報 チョン・ウソック記者
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