「統一は食膳から」−−。
イ・エラン北朝鮮伝統料理文化研究院長(46)が研究院に掲げたモットーだ。受講生に北朝鮮の料理を教える
イ院長は「いつか統一したとき、南北住民を一つにくくる最も丈夫な太い綱がまさに共通の食べ物だ」と信じて
いる。
「争って和解して一緒に食事して、何かあればまた集まってご飯を食べるでしょう。共通の食べ物を媒介として
互いに分かりあえると信じています。それに脱北者たちが北朝鮮料理を韓国に広く知らせ、韓国の人々が北朝鮮
の料理を知ることは文化統一の第一歩であるといえます」
彼は成功した脱北者だ。昨年、梨花女子大学で食品栄養学博士の学位を受けた。脱北者女性博士1号だ。大学
教授として京仁女子大学食品栄養料理学科で教えている。3月には米国国務省が授与する「勇気ある国際女性像」
をヒラリー・クリントン米国務長官から受けた。そんな彼女もこのごろ気後れしている。「天安艦事件が起こって
申し訳ない気持ちがしています。北朝鮮のためこの国の人たちが死んだからです。韓国の平和がすなわち世界の
平和だから、今のように国際協力で対処していけたらと思います」
イ院長はこうした雰囲気を打開する唯一の方法は脱北者たちが経済的、社会的に成功を遂げ、韓国社会に寄与
することだと考えている。特に北朝鮮料理を学んで就業や起業することが一番の近道だと信じる。それを果た
すため、ソウル楽園洞に北朝鮮伝統料理文化研究院をつくり、北朝鮮料理を教えている。
中央日報 2010/06/08
http://japanese.joins.com/article/article.html?aid=129888&servcode=400