最大野党・民進党の蔡英文・主席と蘇嘉全・秘書長が、
年末に行われる新北市と台中市の市長選挙に出馬することが決まった。
民進党の蔡其昌・スポークスマンは24日、
今年11月27日に行われる行政院直轄市長選挙の民進党からの立候補者リストを発表、
台北市に蘇貞昌・元行政院長、新北市に蔡英文・主席、台中市に蘇嘉全・秘書長、
台南市に頼清徳・立法委員、高雄市には現職の陳菊・市長が出馬する。
蔡其昌・スポークスマンは、蔡英文・主席は23日に行われた党主席選挙で
90%を超える高得票率で再選されたことに感動したとして、
新北市長選への出馬の決意について
「蔡・主席にとって非常に真剣に考えた結果だ。
台湾の人口の60%を占める5つの行政院直轄市の行政を通じて、
今後十年の政策綱領の多くの理想や目標、
および蔡主席自身の理想、考え、理念を国民の生活に定着させるということが、
蔡主席が出馬を決めた大きな鍵であったと思う」と述べた。
蔡・民進党主席は24日午後、党本部で会見を開き、出馬を決意した背景などについて説明した。
蔡・民進党主席は、
「昨日の主席選挙の結果は、民進党の安定、団結が確かなものである事を表している。
民進党はこれから、社会との対話をよりいっそう深め、信頼を得る努力をしなければならない」と述べ、
台湾全体の人口の6割をカバーする行政院直轄市での地方行政を通して、
民進党の目指す政治をより台湾に根付かせたいとの考えを強調。
そのためには、党主席である自分自身で出馬する必要がある、との結論に至ったと出馬の決意を表明した。
蔡・民進党主席はまた、今回の候補者は民進党が現段階でできる最高の布石であり、
民進党が再起したことを選挙民に証明したいと述べた。
11月の行政院直轄市選挙では、現行の直轄市である台北市と高雄市に加え、
台中市と台中県が合併して台中市に、台南市と台南県も合併して台南市に、
更に台北県は単独で新北市として直轄市に昇格し、また高雄県は高雄市に合併され、市長選挙と市議会改選が行われる。
党内からは、新北市の市長選挙に蔡英文・主席を推す声が高まっていたが、
蔡・女史は当初「主席業務に専念したい」としてこれを固辞していたと伝えられている。
蔡・主席はこの点について、
「主席として、党に対して責任ある態度を取らねばならないという考えは変わっていない。
主席再任に対する党の支持を得る事ができた今が、出馬を決意するのに最も相応しい時期だと判断した」と述べ、
態度を変更したとの言い方に反論した。
民進党は25日に中央常務委員会を開き、5都市の市長公認候補者を正式決定する予定。
一方、与党・国民党から新北市長選挙に出馬する朱立倫氏は、
対立候補の蔡英文・民進党主席は敬うべきライバルで、二人で格調のある選挙戦を繰り広げたいと述べた。
ソース RTIニュース 2010/05/24
http://japanese.rti.org.tw/Content/GetSingleNews.aspx?ContentID=102468