グーグル、中国でのAndroid開発者向けイベントを中止か
中国国内でGoogle問題が深刻化しているため――情報筋
グーグルのAndroid開発者向けのイベントは、香港、台湾、シンガポールなどで
行われることになっているが、情報筋によると北京はスケジュールから外されたようだ
http://www.computerworld.jp/images/_main/201002/1754901.jpg 米国Googleは、来週開催される予定だった中国でのAndroid開発者向けイベントを中止するもようだ。
同社は、中国国内での事業をめぐり同国政府と厳しく対立している。
Google主催のこのイベントは、2月28日からスタートし、香港、台湾、シンガポール、北京などで
開催されることになっている。この件に詳しい情報筋(同社に近い開発者)によると、
このうち、北京でのイベントは中止されることになったという。
同社の広報担当者は、この情報を否定しているが、すでに北京でのイベントは、
スケジュールから外されているという。この情報筋は、「中国国内でGoogle問題が
深刻化しているため、イベントは中止された」と語っている。
Googleは、今年1月、中国にある検索エンジンで検索結果の検閲をやめると発表した。
これまで同社は、長年にわたり中国の国内法を遵守する立場から検閲を実施してきたが、
ハッキングや検閲に対する懸念が高まったとして検閲の停止を表明した。
同社がこの方針を発表したあと、中国では、Androidを採用した携帯電話
(1機種はSamsung製、もう1機種は Motorola製)の出荷が延期になっている。
また、Googleの広報担当者によると、中国の通信事業者が提供する予定だった
Androidデバイス対応モバイル・アプリケーションの出荷も延期されたという。
しかし、出荷が延期になったのは、Googleのアプリケーションだけで、
Android自体は出荷できる状態だという。
Googleの広報担当者は、「Androidは、オープンソースのモバイル・プラットフォームであり、
だれでもこのOSを搭載したデバイスを市場に投入することができる」と語っている。
Androidは、中国市場でも広く受け入れられており、世界最大の加入者を抱える同国の
移動体通信事業者China Mobileも、Androidをベースにした独自のモバイルOSを設計している。
情報筋によると、Googleは、来週からアジア各地で始まる開発者向けイベントで
自社のスマートフォン「Nexus One」を披露する予定であり、
このイベントには数百人の参加者が集まる予定という。
Googleは、検閲を停止することで、中国市場から退場を迫られる可能性もあるとしているが、
この市場への未練も断ちがたいようだ。同社のWebサイトには、北京、上海、広州にある
オフィスの求人情報が現在も掲載されており、この中には販売部門や開発部門のスタッフも
含まれている。
GoogleのCEO、エリック・シュミット(Eric Schmidt)氏は今年1月、中国での事業継続に対する
期待感を表明し、同国政府との交渉を続けていることを明らかにした。中国にある同社の
検索エンジン「Google.cn」は、現在も検索結果の検閲を行っており、チベットの宗教指導者で、
中国政府が分離独立主義者として厳しく非難しているダライ・ラマ(Dalai Lama)氏など、
中国政府にとって微妙なテーマは排除されている。
(Owen Fletcher/IDG News Service北京支局)
Computerworld.jp (2010年02月25日)
http://www.computerworld.jp/topics/bg/175490.html ※依頼ありました(依頼スレ124、
>>835)