南大門火災:放火犯「バカなことをした」
事件から2年、チェ・ジョンギ受刑者に聞く
http://file.chosunonline.com//article/2010/02/08/079965525835133007.jpg 「わたしがバカだった。本当にバカだった」
今月6日午後、馬山刑務所(慶尚南道馬山市桧城洞)の面会室で記者と面会した、
崇礼門(南大門)放火事件の犯人チェ・ジョンギ受刑者(72)は、記者と目を合わせることなく、
ひたすら「バカ」という言葉を繰り返した。短く刈った白髪に、青い囚人服を身にまとったチェ受刑者は、
久しぶりに面会者と会うためか、ややうれしそうな表情で面会室に現われた。
「家族はほとんど訪ねてこない」という。
チェ受刑者は2008年2月10日夜、国宝第1号の崇礼門に火を放ち、全焼させた。
当時、土地の買収に対する補償の問題で不満を抱いていたチェ受刑者は、
崇礼門の楼閣の2階に侵入し、シンナーをまいて火を付けた。
約600年もの歴史を刻んできた崇礼門は全焼した。同年10月、懲役10年の刑が確定し、
馬山刑務所に服役中のチェ受刑者は、比較的健康そうに見えた。
記者が2年前の事件について尋ねたところ、チェ受刑者は「わたしはあのとき、バカな真似をした」と
言い、がっくりとうなだれた。
「今思えば、あんなことは、たとえ誰かに命令されたとしても、やってはいけないことだった…
国民が愛する国宝を…すべての国民に心から謝罪したい」
チェ受刑者は崇礼門を放火した5日後、現場検証の際に、「死者やけが人はいなかったじゃないか。
文化財は復元すれば済むことだ」と発言し、再び国民の怒りを買った。
このことについてチェ受刑者は、「あのときは感情的になっていた。
今考えればとんでもないことを言った」と、再びこうべを垂れた。また、チェ受刑者は
「出所したら、復元された南大門(崇礼門)を必ず見に行きたい」と話したが、国民が自分に対し、
良い感情を持っていないことを悟っているかのように、「人々から非難されるのが怖い」とも語った。
一方、「刑務所の中でも、わたしが崇礼門への放火で入所したことを知っている受刑者たちからは、
冷たい視線を浴びている。だがそれも当然のことだと思う」と言って目を閉じた。
だが、チェ受刑者は、崇礼門を放火する理由となった、土地の買収に対する補償の問題については、
いまだに不満を抱いている。当時警察の調べに対し、「2002年、京畿道高陽市一山にある土地が
再開発の対象となったが、十分な補償金を受け取れなかったため、(崇礼門に)火を放った」
と供述したチェ受刑者は、15分間の面会時間に、この話を何度も繰り返した。
また、チェ受刑者は、「刑務所に収監されてから、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領に、
“南大門に放火したチェ・ジョンギです。一度お会いしてお話を聞いてほしいです”という手紙を
書いたが、それから3カ月後に盧前大統領が亡くなった」と話した。この日、面会が終わった後も、
チェ受刑者はすぐに席を立とうとしなかった。伝えたいことをすべて伝えられず、
物足りなさを感じているかのようだった。だが、記者が席を立つと、深々と頭を下げて
面会室を後にして行った。
馬山=キム・サンミン記者 ヤン・モドゥム記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 記事入力 : 2010/02/08 11:33:30
http://www.chosunonline.com/news/20100208000044 ※依頼ありました(依頼スレ124、
>>286)