韓国政府が出資する韓国電子通信研究院(ETRI)は11日、海外の携帯電話端末メーカー22社を
相手取り、特許侵害訴訟を起こしていることを明らかにした。
ETRIはノキア、モトローラなど19社にWCDMAなど第3世代(3G)携帯電話関連の特許を無断で
使用されたとして、昨年8月に米カリフォルニア州連邦地裁に訴訟代理人のSPHアメリカを通じ
提訴した。これに先立ち、ETRIはソニー・エリクソン、京セラ、宏達国際電子(HTC)の3社を
同じ理由で提訴している。訴訟対象は22社に増え、事実上全世界の携帯電話端末メーカーを
相手取り法廷闘争に持ち込んだ格好だ。
ETRIが特許侵害を指摘した技術は、3Gの国際規格であるWCDMAとCDMA2000に採用された技術で、
通話時の電力消費を減らすための信号処理技術などだ。ETRIの技術は2000年に国際規格として
採用され、現在3G対応の携帯電話端末を製造するメーカーはすべて同技術を使用している。
今回の訴訟では、サムスン電子、LG電子など韓国企業は対象とならなかった。
ETRI関係者は「訴訟対象22社のうち、2社からは総額200億ウォン(約16億円)のロイヤルティー
(特許使用料)を受け取ることで合意した状況だ。22社から受け取るロイヤルティーの総額は
3億ドル(約276億円)に達するとみられる」と述べた。
張祥鎮(チャン・サンジン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
http://www.chosunonline.com/news/20100112000009