北朝鮮兵器輸出、香港の架空会社が貨物機調達
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20091224-641501-1-L.jpg ユニオントップマネジメント社の所在地とされる香港・九竜半島のビル=槙野健撮影
http://www.yomiuri.co.jp/photo/20091224-641564-1-L.jpg 【香港=槙野健】バンコクの空港で貨物機から北朝鮮製の兵器が大量に見つかった事件で、
貨物機は、外国企業の事務処理を請け負う香港の会社が設立したペーパーカンパニーが
チャーターしていたことがわかった。
香港は「一国二制度」の下、外国企業への優遇策を進めるが、これに乗じた犯罪が多発、
不正取引のハブと化しており、北朝鮮が闇取引の足場にする格好の条件がそろっていた。
武器取引に詳しい調査組織「国際平和情報サービス(IPIS)」(本部・ベルギー)によると、
貨物機はアラブ首長国連邦の会社が所有し、グルジアの会社が運航。
今年11月にニュージーランドの会社がリース契約し、12月4日に香港の
「ユニオントップマネジメント」(以下、ユ社)が北朝鮮からイランまで
「石油産業関連の部品」を空輸する名目でチャーターした。
登記簿によると、ユ社は、外国企業の登記や連絡を取り持つ香港の「秘書代行会社」が9月、設立した。
香港の規則では、進出する外国企業は地元出身の秘書を雇う決まり。
秘書代行会社は、自社の所在地と同一住所に会社を登記し、秘書を提供する。
ユ社が置かれる秘書代行会社の従業員は、顧客の外国企業は数百にのぼり、
「手続きはファクスが基本でユ社の関係者と直接会ったことはない。業務内容も分からない」と話す。
香港には、こうした秘書代行会社が4000社以上ある。手数料を含め約1000ドル(約9万円)
払えば国外から半月で会社を設立でき、香港を足がかりに中国進出を望む外国企業などに
広く活用されてきた。
こうした優遇策の背景には、1997年の中国返還後も「一国二制度」の下、
香港で経済的な独自性が保証されていることがある。中国は香港を国内市場開放を迫る
外資に対する防波堤としながら、同時に海外からの資金調達の窓口として利用してきた。
しかし、容易に会社を設立できることで、国外の犯罪組織が資金洗浄や不正取引などに
悪用する事例も少なくない。
コンサルタント会社「コントロール・リスクス社」(本社・ロンドン)の香港責任者デーン・チャモロ氏は
「香港は不正を行う組織にとって好都合な場所だ」という。準大手ゼネコン西松建設の
「裏金持ち込み事件」では、同社が裏金を捻出(ねんしゅつ)するため、
香港でペーパーカンパニーの取得と閉鎖を繰り返し、架空の設計業務を発注するなど
していたことが明らかになっている。
(2009年12月23日23時51分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091223-OYT1T00895.htm 関連スレ
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