【韓国/コラム】自然死よりはるかに多い『事故死』動物園のずさんな飼育管理 [09/11/07]

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1星空φ ★
「斃死報告書」を単独入手

自然死よりはるかに多い事故死

今年4月30日朝、出産を控えたシマハイエナのメスが、ソウル動物園 (京畿道果川市) のおりの中で死んでいるのが発見された。このハイエナは、3月中旬から妊娠の兆候を示していた。動物園側が出産用の部屋を整備していたが、担当の飼育係が帰宅後に死亡した。
身をよじって苦しんだとみられ、四方には血跡が残っていた。早産の気配があり、苦しみながらも子を産むことができず、命を落としたものとみられる。

5月20日には、動物園の熱帯鳥類館で飼われていたナナクサインコが死んでいるのが発見された。
飼育係が性の鑑別をして鳥類館に移してから、わずか一日のうちの出来事だった。動物園による独自調査の結果、性を鑑別する際に人の手でつかまれ、羽が抜けてしまい、そのストレスで命を落とした、という結論が出た。

ソウル動物園は、約340種類、3000頭余りの動物を飼育している韓国最大規模の動物園だ。
人間が住む世の中と同じく、ここでも生と死が交錯している。愛くるしい幼い生命が続々と誕生する一方で、老いて病にかかったり、何らかの事故で2、3日に1頭は動物が死んでいる。これらの動物は、飼育係が帰宅した夜間に息絶え、朝になって死体で発見されることが多い。

本紙は、今年1月から現在まで、ソウル動物園が作成した「動物の斃死 (へいし) 報告書」95件を単独入手した。この報告書によると、動物が死に至る経緯はさまざまだ。近くに天敵はいないものの、天寿を全うし、自然死した動物は数えるほどしかいない。
病気の治療中に死んだケース (18件) や、前日までは元気だったのに突然死したケース (32件) が、全体の半分以上を占める。管理不十分によりあえなく死に至ったケース (5件) や、不慮の事故で死んだケース (4件) もある。

長生きした数少ない動物の1頭が、今年9月10日に20歳で死亡したヒョウだ。
金色の地に黒いまだら模様が美しいこのヒョウは最近、消化不良と全身衰弱の症状が見られていたが、自然の状態で平均寿命近くまで生きた。動物園でも最高齢の部類に属していたオスのアジア象「ジャイアント」も、57歳 (推定) でこの世を去った。

天寿を全うすることはできなかったものの、比較的自然に近い状態だったケースが、仲間同士の争いで命を落とした動物たちだ。今年5月6日に死んだオスのアヌビスヒヒは、同じ群のオス同士で「ボス」の座をめぐって1カ月以上も争い、その後遺症で死に至った。

気味が悪いという人が多いものの、動物園で人気者の動物と言えばは虫類だ。は虫類の中では、ヘビ類が今年唯一、次々と死を迎えた。4匹のマングローブヘビが今年1月、2月、5月、6月に相次いで命を落とした。
ケースの底面で死んでいたり、木から垂れ下がっていたり、水槽に沈んでいたり、死に方はさまざまだった。また、大型は虫類のインドニシキヘビも、1月から7月までの間に3匹が死んだ。

動物園の関係者は、「いくら動物園の施設が良くても、野生だけは実現できないため、100%天寿を全うすることは難しい」と語った。それでも、もう少し注意を払っていれば防げたはずの「発展途上国型事故死」がなくならない点は残念だ。

■ソース
ソウル動物園のずさんな飼育管理 (上)
http://www.chosunonline.com/news/20091107000034
ソウル動物園のずさんな飼育管理 (中)
http://www.chosunonline.com/news/20091107000035
ソウル動物園のずさんな飼育管理 (下)
http://www.chosunonline.com/news/20091107000036

■関連
【韓国】大邱の子犬名誉駅長「タムビ」が就任式当日に事故死 [10/26]
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1256548092/
【韓国】「動物用の麻酔剤が生んだ性暴行」(光州)[10/26]
http://yutori7.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1256538171/
【韓国】「玩具じゃありません!」ストレス溜まる動物園の動物たち [08/08]
http://news18.2ch.net/test/read.cgi/news4plus/1123508106/

[続きます]
2星空φ ★:2009/11/07(土) 18:40:27 ID:???
今年7月3日午前9時、動物園の夜行館で、天然記念物第324号に指定されているコノハズクを飼育しているおりを職員が掃除しようとしたところ、この職員を避けて飛び回っていたコノハズクが展示場のガラス窓にぶつかり、命を落とした。
動物園の斃死報告書には、「動物舎の内側に、鳥がぶつからないよう保護施設を設置する必要がある」と書かれているが、結果的に「牛をなくして牛小屋を直す」ような形になった。

この件に先立ち、6月16日にはシカの一種、シフゾウのオス3頭が異様な死を迎えた。動物園の管理者が、前日午後に麻酔の注射を打ってシフゾウの角を切り落とした。群の中で勢力争いを起こし、傷つけ合うのを防ぐための処置だった。

ところが作業の途中、シフゾウの体温が42度まで跳ね上がった。
驚いた職員は、シフゾウの体に水道水をかけて体温を下げた後、角を切る作業を続けた。動物園の斃死報告書によると、その後わずか1日でシフゾウ3頭が息絶えたという。無理矢理な処置ではなかったか、という疑問が浮かぶ。

今年4月4日には、生後1カ月になるレイヨウの一種、ゲムスボックの子が野外飼育場への適応訓練を受けていたところ、柵にぶつかり角が折れる、という重傷を負った。このゲムスボックは後遺症を克服できず、2週間後に死亡した。
動物園側は、「横のおりにいたシマウマが暴れたせいで驚き、あちこち走り回り、事故が起こった」と説明している。

2月27日には、南米原産の大型げっ歯類、マーラのメスが、おりを清掃していた飼育員を避けて走り回り、柵に足が挟まってしまい、足首の骨が折れた。このマーラは足首を切断する手術を受けたが、翌日に死亡した。
動物園側がもう少し注意深く管理していたなら、防げたはずの事故だった。

長寿を象徴する「十長生」の一つに挙げられるツルも、2羽があえなくこの世を去った。台湾で迷っていたところを救助され、ソウル動物園で野生適応訓練を受けていた台湾のタンチョウ「タンタン」は、鉄原平野への放鳥を控えた今年2月8日に死亡した。
ソウル動物園がまだ昌慶宮 (ソウル市鍾路区) にあった時代から生きていた30歳のナベヅルも、5月15日に息絶えた。2羽のツルはいずれも、飛び立った際におりの格子にぶつかり、命を落とした。
このうち「タンタン」は、搬入当時からソウル動物園が大々的に宣伝していた「スター」だった。

外部のある動物専門家は、「動物たちの習性は極めて千差万別で、同族間の勢力争いは自然界でもひんぱんに起こっており、不可抗力という側面がある。それでも、もう少し注意深く面倒を見ていたら十分に防げた死が少なからずあるというのは残念だ」と語った。

ソウル動物園の動物たちは、大きなほ乳類はもちろん、小さなげっ歯類や両生類に至るまで、人間の住民番号に当たる「登録番号」が割り当てられている。死亡した際には解剖も行う。
ただし魚類や無脊椎 (せきつい) 動物、死体の損傷が激しい動物だけは例外。同じような事故の再発を防ぐ、というのがその趣旨だ。

ソウル動物園のモ・ウィウォン園長は、「まだ不十分な点は多いが、これまでにおりの格子を取り払い、コンクリートの床を土や草に変えるなど、動物たちが生活しやすいよう、施設改善のためにたゆまぬ努力を行っている」と語った。

[以上です]