鳩山訪韓に合わせ天皇訪韓が議論 なぜ併合100年の年に?
2009.10.6 20:12
【ソウル=黒田勝弘】
鳩山由紀夫首相は10日から北京で行われる日中韓首脳会議に先立ち9日、初めて韓国を公式訪問するが、
韓国では鳩山政権発足に歩調を合わせるように天皇訪韓問題があらためて議論になっている。
これは李明博大統領が最近、「来年にも実現できれば」と期待を表明したためだ。
しかし来年は「日韓併合から100年」として韓国では“過去蒸し返し”の雰囲気が予想される。
「過去はまだ精算されていない」とするメディアは早くも天皇陛下の訪韓が実現した場合、
日本側に「過去をどう謝罪させるか」に強い関心を寄せている。
一方、朝鮮半島情勢は北朝鮮問題が依然、不透明で不安定だ。韓国と北朝鮮の南北関係および日朝関係に
緊張ないし不安定さが続く限り、安全性の問題がひっかかる。
韓国側では、近年の対日感情好転や鳩山政権への期待感などから拒否感はかなり後退している。
李大統領発言もそうしたことを背景に出たとみられるが、日本側には
「なぜ日韓併合100年の年になのか?」
「また謝れか?」
という疑問が残る。
「環境は好転しているが来年は無理」というのが正直なところだろう。
李大統領発言は日韓の通信社とのインタビューで質問に答えたもの。
来年が歴史的に日本が韓国(朝鮮半島)を支配・統治するきっかけになった1910年の日韓併合から100年にあたるため、
これを機会に天皇訪韓で「過去に終止符」を打ち、新たな友好協力関係を築こうというのだ。
その際、李大統領は「(天皇陛下の)訪韓自体も重要だが、どういうかたちで訪問するかが重要だ」と述べている。
これは明らかに、単なる友好親善ではない「謝罪と反省」など「過去清算の訪問」を期待したものだ。
日本にあらためて謝罪させようという「日韓2010年問題」は、以前から双方の学者・研究者の間でいわれてきた。
とくに日本側で左派系など“反日的知識人”が「天皇訪韓による謝罪」を積極的に主張してきた。
日本での「国会決議」を期待する声もある。
1910年の日韓併合については、その合法性をめぐって双方で学問的議論が続いている。
国際的には合法論が優勢だが、韓国は政府機関を含め、いまなお国際セミナーなどで不法論を強調している。
歴史的には日韓併合は1945年の日本の敗戦で終わり、1965年の日韓国交正常化の際に双方で「すでに無効」としている。
したがって「日韓併合100年」は100年前のことを思い起こす意味しかなく、実際の韓国はすでに60年以上前に
日本支配を脱し、さらに40年以上にわたる日本との新たな協力関係で発展してきた。
天皇陛下の中国初訪問は日中国交正常化20周年の1992年だった。
今回の大統領発言は外交通商省抜きの独自判断といわれる。
李大統領は対日関係強化論者で知られるが「問題の複雑さを知っている外交当局は静かだ。常識的には来年の訪韓は難しいだろう」
(ソウルの外交筋)という。
http://sankei.jp.msn.com/world/asia/091006/asi0910062013005-n1.htm http://sankei.jp.msn.com/world/asia/091006/asi0910062013005-n2.htm ★1が立った時刻:2009/10/06(火) 20:27:13
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