川崎重、中国大連のドック稼働を一部延期-造船不況で (Update1)
7月3日(ブルームバーグ):国内重工業3位の川崎重工業は中国大連市で進めている造船ドックの
稼働計画の一部を先送りする。昨年秋の金融危機以降、世界の造船業の受注が止まっているためで、
造船受注の回復を待って稼働を始める。
12年に本格稼動予定だったドックを3年ほど先送りする。川崎重グループは中国資本と共同で、
大連市内にある180万平方メートルの敷地に2基の造船ドックを建設。中国最大級の造船所にする
予定だったが、造船需要の大幅な減退で、うち1基の稼動は当面見送ることにした。
同社の造船部門を担う100%出資子会社、川崎造船(本社神戸市)の谷口友一社長が2日、
ブルームバーグ・ニュースとのインタビューで明らかにした。
ドック稼動を延期するのは、川崎造船第4の拠点となる大連中遠造船工業有限公司(大連市)。
大連市内に建設する予定だった2番目の造船ドック建設を先送りする。すでにドックは建造中で、
2010年5月前後には完成の予定。ただ、2号ドックについてはすぐには稼動せず、
需要動向をみて決めることにした。谷口社長はフル稼働となるのは現時点では
「2015年ぐらい」と予想している。
谷口社長によると、川崎造船の船舶受注残は、13年の建造分まであり、今のところキャンセルもなく、
目先の仕事は確保できている状況。ただ、「それ以降が問題」で、受注計画の見直しにも着手している。
4拠点で造船の規模と効率を追求
三菱重工業が6月に公表した推定資料によると、世界の造船業界では金融危機以降、
海運会社の倒産や新造船の発注キャンセル、納入の延期要請が多発している。
船の値上がり益を狙った投機的な発注もあったため、昨年10月から今年5月までの間に
世界で807隻の注文がキャンセルされたという。
大連中遠造船は、中国の海運会社最大手、中国遠洋運輸集団(COSCO)と、
川崎造船初の中国拠点、南通中遠川崎船舶有限公司(略称:NACKS、江蘇省南通市)との合弁会社。
ただ、川崎造船からの直接的な出資はなく、設計や技術支援を川崎造船側が引き受ける。
川崎重工業の船舶部門は国内造船業には珍しく、中国に合弁製造拠点を持ちコスト競争力で
優位に立つのが特徴。95年に設立したNACKSもCOSCOと川崎造船の折半出資だが、
川崎側は主力工場の坂出工場(香川県)に中国人研修生を受け入れるなどして、
日本と同じ品質の船舶を建造できる体制を整えた。
今ではNACKSは川崎造船の第3の拠点に育っており、川崎造船は大連中遠造船を含めて
4拠点ごとに建造する船種(ふなだね)を分けて生産効率を高める計画だ。
川崎重工の創業の地、神戸工場では主に基本設計や修繕を行う。主力の坂出工場では
LNG(液化天然ガス)船などの高度な建造技術を要する船を建造する。NACKSでは大型の
ばら積み船やコンテナ船を手掛け、大連中遠では超大型タンカーVLCCや30万トンクラスの
鉱石運搬船などを建造する計画だ。
NACKSのVLCCタンカーの建造力は年10隻程度で、坂出工場の倍以上。
大連も第2ドックが完成すればNACKSと同じ建造能力になるという。
ブルームバーグ 更新日時 : 2009/07/03 18:43 JST
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90003011&sid=ahM5pZ4v9A1o ※依頼ありました(依頼スレ116、
>>26)
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