【ソウル=築山英司】北朝鮮は国連安保理による追加制裁決議に対して激しく反発し、
三回目の核実験強行や大陸間弾道ミサイル(ICBM)発射など一段の強硬策に出る可能性は少なくない。
韓国の柳明桓(ユミョンファン)外交通商相は十日の国会で、安保理制裁決議について
「北朝鮮が核兵器の開発を続けようとする意図が明白になった状況にある」との認識を示した。
北朝鮮は四月の長距離弾道ミサイル発射後の同月十四日には、国連安保理の議長声明に対して
「自衛的核抑止力をあらゆる方面で強化していく」と宣言。五月二十五日に核実験を突然行った。
北朝鮮は「核保有国」として米国と対等の地位での直接交渉を望んでいるとされる。
ラヂオプレス(RP)によると、北朝鮮の労働党機関紙「労働新聞」は十一日、
イラク戦争の教訓として「強力な戦争抑止力を持てなければ
米国の国家テロの被害者になるしかない」と指摘。
「米国の核の脅威がなくなる前には核抑止力を絶対に放棄できない」と言い切った。
六カ国協議離脱を表明した四月十四日の北朝鮮外務省声明は
「加盟国の自主権を侵害する国連がわが方に果たして必要なのか」と
国連加盟の意義に疑問を提示。韓国メディアから「脱退の示唆か」との見方も出ている。
東京新聞
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2009061302000125.html