>>940 韓国の掘削リグはほぼドンガラだけです。本来、艀みたいなもんなんで、
ドンガラだけで良いなら、ちょっとした造船所なら世界のどこでも作れます。
掘削リグ(ドリルシップと言うとちょっと違ったものになりますが・・・)
の性能、技術は、ジャッキアップ型(足を海底に着けて、船体そのものを
水面上に持ち上げて掘削するタイプ)なら、掘削装置とジャッキアップ装置、
セミサブ(半没水型。100m程度以上の水深だと、全てこれになる。)なら、
掘削装置と定位装置が肝になりますが、上記の全てにおいて、いまだ韓国は
信頼出来るものを作れていません。
掘削装置はほぼ米国の独壇場でして、米国以外だとロシア、フランス、英国
などが生産国ですね。ジャッキアップ装置は世界のいろいろな国で作って
います。ただ、かなり高い信頼性を要求されます。これが事故を起こすと、
ジャッキアップリグの乗員(普通100名程度)の生命に関わります。
定位装置のうちでアンカーウインチなどは米国が強く、これを制御するため
の測位装置はほぼ日本の独壇場ですね。(GPS測位)
ドリルシップというのは、上記の掘削リグと呼ばれるものではなく、船に
掘削装置を取り付けたものを、そう呼びます。JAMSTECの「ちきゅう」や、
「グローマーチャレンジャー」なんかが有名ですね。
これの肝は定位装置。それもダイナミックポジショニングと呼ばれる、船を
錨などで固定せず、推進装置(船尾のスクリュー、サイドスラスターなど)
を使って、動的に定位させるものです。これも韓国で信頼できる性能を持つ
装置は聞いた事が無いですね。もちろん測位装置は日本の独壇場です。
ですから、世界のどこの注文でも、韓国造船がやるのはドンガラまで。
それ以上の高度な技術が必要な装置は全て外から持って来ているにすぎません。
その上、そういう装置の取り付けには、製造会社から人が来て、やります
から、韓国造船側がやるのは、取り付けベースを作ったり、装置をクレーン
で吊ったり、という作業だけ。まともなワイヤーロープすら作れない国が
石油掘削装置で何か言える事があるとは思えませんね。