【ソウル21日共同】韓国で昨年8月以降、麻薬などを密輸する「運び屋」として日本人が
逮捕されるケースが相次ぎ、計15人に上ることが21日、韓国関税庁などのまとめで分かった。
日本への持ち込みが目的で、いずれも海外で預かった荷物から麻薬などが発見された。ほと
んどが20代から30代の若者で、薬物とは知らなかったと主張するものの、裁判では多く
が実刑判決を受けている。
関税庁によると、15人の大半はマレーシアやトルコ、南アフリカなどから仁川空港に入国
しようとした際に摘発された。日本人や訪問国の人から依頼されたケースが多く、押収量は
コカインが約8・8キロ、覚せい剤が約8キロに達する。
15人のうち8人は既に懲役4年から2年6月の実刑判決を言い渡された。関税庁によると、
韓国で麻薬などの密輸にかかわると通常は懲役5年以上だが「初犯で、単なる運搬役であることを考慮した軽い量刑」という。
47ニュース/共同通信 2009/05/21 20:26
http://www.47news.jp/CN/200905/CN2009052101000765.html 昨年10月、マレーシアから覚せい剤の入ったかばん(左)を持って韓国に入国し、
逮捕された日本人男性。かばんは二重底になっていた(韓国関税庁提供・共同)
http://img.47news.jp/PN/200905/PN2009052101000794.-.-.CI0003.jpg ----------------------------------------
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麻薬“運び屋”の日本人逮捕者が急増 韓国
http://www.news24.jp/135950.html http://www.news24.jp/kakudai/pictures/090522037.jpg 韓国に覚せい剤などの麻薬を持ち込んで逮捕される日本人が急増している。背景に何がある
のか、ソウル支局・大滝公成記者が取材した。
去年8月以降、逮捕された日本人は15人に上る。20歳代の若者が多く、大半は「30万円
程度の報酬で荷物を運んでくれと頼まれた。中に何が入っているかは知らなかった」と供述
している。第三国から韓国を経由して日本に運ぶ、「運び屋」に仕立てられたものとみられ
ている。
仁川税関のイ・スンギュ麻薬課長は「韓国は『麻薬に汚染されていない国』という印象が
あるので、(韓国から日本に入る旅行者は)疑われず、税関検査を避けられます」と話して
いる。
麻薬の密輸は韓国でも重罪。覚せい剤密輸の罪に問われ、19日に裁判所に出廷した日本人
被告には、一審で懲役3年以上の刑が言い渡されている。
韓国の捜査当局は、背後に日本の暴力団などの大がかりな組織がからんでいるとみている。