SKネットワークスが輸入車事業を続けるか否かをめぐり、苦悩を抱えているようです。
ウォン安ドル高の急速な進行や内需の低迷により、当初の予想に反して赤字が増え続けてい
るためです。
SKネットワークスは2007年4月、当時の鄭万源(チョン・マンウォン)社長(現・SKテレコム
社長)が「輸入車市場のバブル状態に歯止めを掛ける必要がある」と発言したのをきっかけ
に、同年末から輸入車市場に参入しました。ベンツ、BMW、レクサスなどの高級車を、韓国の
正規ディーラーを通さずに直接輸入し、安く販売するという手法でした。当初は順調な滑り
出しを見せ、消費者からは「SKが輸入車の価格を引き下げてくれた」と歓迎されたものです。
ところが昨年下半期以降、問題が生じました。ユーロ、ドル、円などの対ウォン・レートが
大幅に上昇し、海外から車を直接輸入しても採算が合わなくなってしまったのです。
ウォン安が進む中、正規ディーラーは激しい競争に乗り出し、SKの直輸入車の価格面での
競争力はなくなってしまいました。一時期は月100台ほどだった販売台数も、昨年末からは
月数十台に減ってしまいました。
これを受け、最近は事業の大幅な縮小を余儀なくされています。販売組織はすでに縮小し、
ソウル市瑞草区方背洞、江南区大峙洞、京畿道城南市盆唐区の3カ所にある輸入車販売店を
統廃合し、方背洞だけにする案を検討しています。SKネットワークスの関係者は「約400台に
達する在庫を早く処分するため、レートに関する状況が比較的良好な日本に車を転売してい
る」と話しています。
SKグループの内部でも、輸入車事業をやめるべきだという声が出ています。このままでは
赤字は膨れ上がる一方だというわけです。輸入車業界のある関係者は「SKは直輸入車事業に
参入してからわずか1年で中止した場合、企業イメージが深く傷つくのではないかと懸念し、
右往左往しているようだ」と話しています。
朝鮮日報 2009/02/11 15:00
http://www.chosunonline.com/article/20090211000055 イラスト
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