記事入力 : 2009/02/09 15:03:58
241億円投入の襄陽空港、99日間「乗客ゼロ」(上)
幽霊化した地方空港
今月6日、江原道襄陽郡巽陽面にある襄陽空港に向かった。
延べ面積2万6130平方メートルのターミナルビルには乗客誰一人の姿もなく、暖房も稼働しておらず、冷たい風が吹いていた。
この空港では昨年11月1日に日本から大韓航空の専用機が到着したのを最後に、99日間連続で「乗客ゼロ」の状態が続いている。
しかし、空港管理のために今も70人の職員が勤務している。
襄陽空港は2002年4月、「嶺東地方(江原道)観光の拠点」というスローガンを掲げ、
3567億ウォン(現在のレートで約241億円、以下同じ)を投入して建設された。
しかし利用者数の減少で2006年には129億ウォン(約8億7300万円)の赤字を記録した。
その後も赤字は続き、07年には105億ウォン(約7億1000万円)、08年は101億ウォン(約6億8000万円)と
3年連続して赤字額が100億ウォン(約6億7000万円)の大台を突破し、空港開設以来の累積赤字額は598億ウォン(約40億円)に達した。
周辺の高速道路整備などの影響で観光客が車を利用するケースが多くなり、客足も遠のいた。
しかしこの程度の環境の変化さえ予測せず、「まずは建設してみよう」というずさんな行政の責任が大きい。
昨年、この空港の1日の平均利用客数は26人だった。国際線に限れば1日平均4.6人だ。
一方、昨年この空港で働いた職員の数は空港公社26人、政府機関8人、清掃業者などの関連企業112人、合計146人だった。
つまり働く人の数が乗客の5倍にもなるということだ。
乗客も飛行機もなく、ターミナルビルなどの空港施設だけが存在する「幽霊空港」はここだけではない。
慶尚北道の蔚珍空港などは、AFP通信が選ぶ「2007年のとんでもないニュース」にも選ばれた。
「韓国には1億4000万ドル(約130億円)もの費用をかけて建設しても、航空会社が利用したがらない地方空港が存在する」
という内容だった。
蔚珍空港は監査院が「利用客の見込み数が誇張されているので計画を再検討すべき」と指摘したため、
2005年に85%まで工事が進んだ時点でストップした。
全羅北道の金堤空港も2004年5月以来、工事が中断したままだ。
やはり利用客の見込み数が誇張されているとして、監査院が再検討を指示したためだ。
全羅北道金堤市の白山面と孔徳面一帯に480億ウォン(約32億円)を投じて購入した空港建設のための敷地157万平方メートルは現在、
白菜やサツマイモなどの栽培農家に年間1億ウォン(約670万円)から2億ウォン(約1340万円)で貸し出している。
2007年にオープンした全羅南道の務安空港は、年間の収容可能人員が519万人で、地方空港の中では釜山の金海空港と
済州空港に続く3番目の規模だ。
空港建設に投入された額も3017億ウォン(約202億円)に達する。しかし昨年の利用客数は13万人にとどまり、
同空港でさばける数のわずか2.5%に過ぎなかった。
http://file.chosunonline.com//article/2009/02/09/705822273680777843.jpg http://www.chosunonline.com/article/20090209000044 >>2-5に続きます