http://www.chosunonline.com/article/20090101000021 画像
http://koideai.com/up/src/up12343.jpg http://koideai.com/up/src/up12342.jpg 先月27日、西海大橋を仰ぎ見る平沢・唐津港国際旅客ターミナル。出国場からよれよれの服
を着た人々が続々と出てきた。それぞれが押しているカートには、同じような荷物が積まれていた。
干したトウガラシ・皮をむいたニンニク・ゴマなどを透明なビニール袋に平らに詰め、圧縮包装した
ものが幾重にも重なり、一番上には白いプラスチック瓶に入ったゴマ油が載っていた。
彼らは「タイコン(代工)」「ポタリ(風呂敷包み)商」と呼ばれる韓国人の行商人たちだ。中国・江
蘇省連雲港からの客船に乗ってきた人々は、入国手続きが終わるとすぐにターミナル駐車場に向
かった。駐車場のミニバンでは仲買人や中間ブローカーたちが待機しており、彼らから荷物を受け
取った。
◆大幅に減った韓中間の行商人
今年初め、このターミナルは300人以上の行商人でごった返していたが、この日、駐車場に集まった
のは100人ほどだった。品物を渡した後、ターミナル前にずらりと並び、たばこを吸う人々の表情は暗
かった。
「油のにおいをかぎながら、中国と韓国を往復しても、残るのはたった2万ウォン(約1200円)。客船の
運賃は往復12万ウォン(約7500円)から17万3000ウォン(約1万800円)に上がった。わたしたちは
“船宿者”(船に住むホームレス)だって」。そう言って53歳の女性は1万ウォン札2枚を見せた。
仲買人のある男性は「北京オリンピック前までは、旅客ターミナル駐車場は市場のように混雑していた。
ところが、輸入が減ったため、行商人の数も目に見えて少なくなった。ホームレスになった人もいるし、故
郷で田畑を耕している人も多い」と話す。
◆残ったのは高齢・女性の行商人だけ
関税庁は、中国と韓国を往復する行商人の数を今年8月現在で3129人と把握している。しかし、行
商人たちは最大で1万人と推定している。西海岸(黄海岸)沿いの韓国の港と中国の港を往復する客
船では現在、乗客の70%が行商人だ。
彼らは通常、中国と韓国の双方の港で活動する仲買人と取り引きする。中国から韓国に来る時は干し
たトウガラシやゴマといった農産物を持ち込む。中国の農産物を持ち込む場合、50キロ(1品目当たり5キロ)
までは関税がかからないため、関税率が高い干した赤トウガラシ(270%)やゴマ(630%)を持ち込み、仲
買人に渡す。貿易障壁を人で越えるというわけだ。一方、韓国から中国に行く場合は、中国に進出した
韓国企業が必要とする繊維や生地、機械部品などを持ち出す。
2000年以降、中国との貿易が活発になったことから、行商人の数は大幅に増えた。実入りもよく、ひと月
に100−200万ウォン(約6万3000−12万5000円)稼いだ。しかし、今年に入ってからは数が減り、今残
っているのは50−60代の男性や女性だけだ。ひと月に10回、船に乗っても、稼ぎは20−30万ウォン(約1万3000−1万9000円)
足らずだ。
※以下
>>2-10辺りに続きます