米国系投資銀行「担保はドルで、ウォンは嫌だ」
米国系投資銀行などは駆け引きの余地なく…国内行「辛苦」
海外の投資銀行と国内の証券会社の間の葛藤の始まりは担保の問題から始まる。
「Unfunded Swap方式(以下の説明を参照)の株価連携証券(ELS)は価格の変化に応じて担保を与え
受けなければ精算が行われる。海外の投資銀行は去年の9月のリーマンブラザーズの破産以降、担保
資産の「ドル」と要求して、「ウォン」を与えるという国内の証券会社と対立している。
国内のいくつかの店頭デリバティブ(OTC)の関係者は「最近も10通のメールが入って来るのに、欧州
系銀行より、米国系投資銀行のドル需要が目立って強い」とし、「事案別に協議をしながら調整して
いるが、特にゴールドマンサックスなどの米国系投資銀行は「駆け引き」の余地もなくドルだけに固執
して難儀である」と語った。
海外投資銀行側は「すべての銀行はリスク管理をし、特に最近より厳格になった」と述べ、「国内
証券会社も危機管理をするためにその実行方法が異なるだけ」と語った。
米国系の大型投資銀行の関係者も「見方によって異なることもある」と述べ、「危機管理の方法の
一つ」と明らかにし関連する事実を確認している。
大半の外国投資銀行は国内の会社の不満が多く、対立が表面化しているという質問に「事実関係を
確認することができない」とだけ述べた。
海外投資銀行の指摘のように「危機管理」の次元に解釈することができる。ゴールドマンサックス
グループは銀行持株会社に変更した。メリルリンチはバンクオブアメリカ(BOA)の引き受けられた。
攻撃的な投資業務をしていた投資銀行が銀行の傘下に編入され、より厳しいな財務基準を立てている
という説明だ。世界の金融市場が揺れる状況での免罪符になっている。
しかし国内社の見方は異なっている。D証券の関係者は「横暴ではないか」とし、「契約書にもない
ドルの担保の要求は『為替差損』を証券会社が抱えなければならない事例があった」と語った。実際の
ELSが多く出されていた昨年末までに約1000ウォンだった為替レートは9月以降1400ウォン台に急落した。
ELSの発行額が1000億ウォンの場合は約400億ウォンの為替差損が発生することになる。ELSの投資家は
為替関連の損失の責任がないためこの損失はそのままの発行会社の証券会社が引受けることになる。
H証券の関係者は「ドルの担保を要求された海外の投資銀行に取引関係を着ると言う『喧嘩腰』の交渉
を行ったのあげく条件を緩和(韓国ウォンの担保とドルの担保率の調整)することができた」と述べ、
「今でもこのような交渉は続けられている」と語った。
計24兆ウォンのELS(10月末の発行残高ベース)のうち、Back-to-Back方式は、70%(16兆8000億ウォン)
程度である。Unfunded Swap方式のELSは70%(11兆8000億ウォン)ほどだ。今までに支給された担保は
約65%(7兆7000億ウォン)と把握され、残りの4兆1000億ウォンは指数が暴落する場合は追加の支払いを
しなければならない担保である。
国内の金融機関への流動性が細る状況での巨額の担保を提供することが与える影響は予想を超えるもの
である。
さる10月の暴落場がもう一度現れるとされると、大手社としても資金調達に負担を感じるしかない。
特に担保として提供されている現金および債券などの資産が危機局面で事実上の現金化ができないように
縛られているという点も負担だ。
金融市場に与える影響も大きい。特に、先月の為替相場の急変動に少なからぬ影響を与えたという解釈
もある。ドルの担保を確保するために外国為替市場でドルの買収に積極的に乗り出し、為替相場の上昇に
影響を与えたという話だ。
政策当局関係者は「先月ELSローンの支払いに伴う外国為替市場の影響についてのデータを確保して分析
に入ったことはある」とするほどだ。ただ彼は「市場に大きな影響を与えるほどではなかったことは把握
している」という意味を縮小した。
4兆1000億ウォンの資金が海外IBに追加担保として支給される場合、債券の売り(金利上昇) → ドルの
買収(為替レートの上昇)は避けられない。ある証券会社の派生商品の関係者は「雪崩現象を経験したし
危機の兆候がある場合、CDの売り、ドルの買収など先需要現象が事前に出ることがある」と警告した。
http://stock.moneytoday.co.kr/common/article_print.htm?no=2008112410286081812