2008/11/20 08:59 KST
金融安定に133兆ウォン投入も、市場は再び不安に
【ソウル20日聯合】
政府と韓国銀行が米国発金融危機以降、金融市場安定に向け投入したり供給した金額は130兆ウォン
(約83兆6900億円)を超えるが、資金市場の滞りはいまだ解消されていない。
ドル不足でウォン・ドル相場はウォン安が続き1ドル=1500ウォンに迫り、金融会社と企業は
外貨だけでなくウォン建て資金の調達も困難だと訴えている。
こうした金融不安が実体経済萎縮や企業倒産などと相まり、韓国経済をさらに深い沼へと引きずり込んでいる。
金融業界が20日に明らかにしたところによると、9月15日の米リーマンブラザース破たんでパ
ニックに陥った金融市場は、政府の各種対策に力を得て安定を取り戻したものの、最近再び悪化して
いる。
政府と韓国銀行は世界金融危機によるドル難解消のため、これまでに約300億ドルを銀行に供給
した。さらに、輸出入金融支援160億ドルなど、250億ドルを追加供給する予定だ。銀行の外貨
借り入れについては140億ドルの支払保証を計画している。これらを9〜10月の平均相場、1ド
ル=1231.70ウォンを適用しウォンに換算すると、85兆ウォンとなる。
また、金融会社や企業へのウォン流動性の供給に向け、韓国銀行は中小企業に低金利で融資する総
額限度融資を2兆5000億ウォン増やした。今月に入ってからは買戻し条件付債券(RP)取引で
2兆ウォンを市中に供給した。
政府は10兆ウォン規模の債券市場安定ファンドを設定し、会社債と金融債などの買い取りを行う
事を決めた。中小企業支援に向けた国策銀行増資(1兆3000億ウォン)、信用保証基金と技術保
証基金への拠出(5000億ウォン)、保障拡大(6兆ウォン)なども計画している。
こうした政府と韓国銀行の支援金額は、外貨建てとウォン建てを合わせると、総額133兆ウォン
に達する。さらに、韓国銀行はこの1カ月で金利を1.25%引き下げた。
しかし、外国人投資家の株式市場離脱とドル両替需要が増え続け、世界的な実体経済沈滞の懸念が
拡大したことで、ウォン・ドル相場では再びウォンが急落。外貨調達環境は苦しくなっている。
ウォン・ドル相場は、先月28日に1ドル=1467.80ウォンまで暴落した。同30日に韓国
と米国の通貨スワップ協定締結で1250.0ウォンまで戻したが、今月19日現在、1ドル=14
46.5ウォンまで再びウォン安が進んでいる。リーマンブラザース問題以降、ドルに対するウォン
の切り下げ率は19.9%で、主要国通貨のなかで最も高い水準を記録している。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/economy/2008/11/20/0500000000AJP20081120000200882.HTML