(
>>1のつづき)
■王:記者のみなさん、こんにちわ。中国で直接はなしても大丈夫ですね。
1月30日午後2時、国家品質監督検査検疫総局は日本から日本消費者が河北食品輸出入集団天洋食品加工
工場で生産された冷凍餃子による食中毒事件の報告を受けました。この情報をうけ、われわれはすぐに自主的に
調査を開始しました。まず、河北省の検疫当局に工場の現場に行き、検査調査するよう指示しました。
■初期調査の結果ですが、日本の消費者の中毒を起こした商品は、2007年10月1日製造の一個13グラムの餃子、
10月20日製造14グラムの二種類の豚肉白菜餡餃子です。この2種類は輸出前に、すでにショウガ、白菜などの
原料についてメタミドホスなど残留農薬検査を実施し、その結果すべて合格しております。河北省の検疫当局は
きのうから、この2種類の餃子のサンプルについて検査し、また現在使用中の原材料も検査を開始しましたが、
31日午前3時ごろ、私はこの検査結果報告を受けました。いずれもメタミドホスは検出されませんでした。また、
この2種の餃子の加工生産記録をすべてチェックしましたが、完全に合法的で問題はみつかりませんでした。
■総局としては、輸出食品の安全を確保し、この事件に対して高度の責任を担うものとして、当該企業に対し日本の
産品および輸出途中の産品も含め、直ちに回収するよう指示し、河北省公安当局に捜査を依頼し、同時に関係
専門家を日本に派遣し、日本との合同調査により問題を明らかにし、協議を行うことにしました。
■この会見の直前、午後2時半から4時までの間、日本大使館の香川公使(経済部長)とこの件について会談しました。
香川公使によると、日本側はすでに日本市場に売られている同じ製造出荷日の餃子についてすべて回収し、
当該企業が出荷した他の商品についても販売を停止したそうです。日本側が行った検査について香川公使の説明
では、中毒を実際に引き起こした商品の袋からメタミドホスが検出された以外は、他の商品からはメタミドホスは
検出されませんでした。これが一点。
■また香川公使と、問題をどう処理してゆくかについても話し合い、次の2点について、共通認識をえました。日本の
警察当局はすでに捜査を開始している段階で、中国側も河北省警察当局も同様の任務についてます。科学的正確な
結論が出ない前には、いかなる主観的推測も対外的に発表しないことで双方一致しました。また、中日双方はこの
問題について合同調査を展開するになりました。近日中に専門家を日本に派遣して、日本の関係者と共同で調査し、
早急に問題を解決します。いったん、はっきりした結論を得られれば、速やかにメディアにみなさんに発表しますから。
■劉:では質疑応答です。
■福島:正確な結論が出ない前は主観的推測は発表しないとおっしゃいましたが、事件の背景とかを考えれば
いくつかの予測、仮説がたつと思います。それを解説してください。(ダメモト)
■ 王:いや、そのことについてははっきり言ったでしょう。日本警察はすでに捜査を開始している。香川公使によれば、
嘔吐を実際に引きおこした商品の袋からはメタミドホスが検出されましたが、その他商品、同じ製造日の商品からは
検出されませんでした。このことから日本警察は、事件を司法プロセスに従って捜査し、中国警察も捜査を開始して
いるわけです。こういう状況で、明確な結論がまだ出てない状況で、われわれは無責任な推測を発表できないのです。
■ 朝日新聞:二つ質問があります。例の企業の商品は中国国内でも売られていますか。あと2003年に例の企業は
“緑色ルート“待遇(優良企業に与えられる品質検査免除の待遇)を与えられていたそうですが、具体的にどういう
優遇ですか。もうひとつ、2003年以降、品質検査上の問題はなかったのですか。
■ 王:質問は3つですね。私の理解するところでは、河北省のこの企業は国内でも商品を販売しています。具体的な
数量は急いで調査しているところです。我々は企業に対しすでに、生産停止、輸出検査検疫申告の停止、すべての
産品の回収を命じています。これは国内商品も含んでいます。
■緑色ルート待遇ですが、これは我々が輸出検査検疫速度をアップするために事前に便宜をはかる優遇措置です。
しかし検査の機会自体が少なくなるわけではありませんし、検査が厳格さが緩くなるわけでもありません。
<2008/01/31 23:07> (了)